story T

□The eternal maze3
1ページ/3ページ

「やっと行ったか…あの麦わら帽子」
「危ねぇな…おい、森に入るのを誰も見てなかったのか?」
「セキュリティ担当がいるはずですが」
「そいつらはどうした」
「さあ…」

その頃街ではー。



「わっ!ロビン見て!この服可愛い〜♡」
「まぁ…ほんとね」
「お姉さん、なかなかお目が高い!その服に刺繍されてる花はこの島のシンボル、『サンカヨウ』よ」
「ほんとだわ!すごく綺麗!」
「でしょう?」
「…ねぇあなた、サンカヨウについて詳しいお話を教えてくれないかしら?」

ロビンが少女に問う。

「…さあ。あたしも良く分からないわ」
「そう…残念だわ」
「ん〜…あ!花言葉なら知ってる!」
「花言葉?」
「うん。サンカヨウの花言葉は親愛の情、幸せ」
「親愛の情…幸せ…。とても素敵ね」
「そうでしょう?とても珍しいのよ。親愛の情なんて言葉、他の花には無いもの」
「素敵なお話をありがとう」
「うん!こちらこそっ…それじゃ…またね」

お店から去っていくナミとロビンの背中を見つめながら少女は不敵に笑った。


「お姉さん…素敵な話ではないよ」



そう、この島にはないのだ


親愛の情も、幸せもー。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ