短編

□アホな天使
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キーンコーンカーンコーン♪




「…っはぁ終わったー!!!」

本日の授業はすべて終了♪
やったー!と言いたいところだが残念なことにテスト週間だから家に帰っても勉強しないとなんだなぁ…。
ん?テスト週間??あ、まさか




「里香ちゃーーーーーーーん!
勉強教えてーーーーーーーーーーーー!」




…ったく、予想通り朱里だ


「何でだよー!こっちもテスト勉強しないとなんだけどー」
「えー、お願いっ!!幼なじみのよしみでねっ?ねっ??里香ーーーー!!!!」



うっ…たく、好きな女子にそんなうるうる上目遣いで言われたら断れないじゃねーか。




「…っ、しょうがないなぁ」
「やったあ!里香ちゃん大好きぃ」




そう、私は朱里が好きだ。
それは幼なじみとしてとか友達としてとかじゃなくて、普通に恋愛的感情で好きだ。
でも、幼なじみだし、女子同士だし
朱里はそんな目で見てないだろうなって
だから、言う勇気もなくて、二人でいられるテスト前の時間が本当は大好きなんだけどね
…そんなこと言わないけど





そして、朱里に勉強を教えるのだが…


「えーそんなの聞いたことないし、わかんないしー!」
「はぁ?それ、今日やったとこだろ??」


っていう位に朱里はアホなわけで
そんな部分も可愛いなって思ってしまう自分もいるんだけど。





「もー、朱里のアホ!好きや」

あ、言ってしまった…どーしよう
どうやって誤魔化せばいい?
落ち着け、落ち着くんだ岸野里香


「里香ちゃん、それ本気?」
「いや、あの、その、ね」
「朱里はずっと里香ちゃんのこと好きだったよ」
「…っ、マジで?」
「うん、だから勉強教えて?って頼んでたんだもん笑」





照れたように笑う朱里は今まで見た中で
最高に可愛くて
アホもアホなりに恋してたんだなみたいな





まあ、とりあえず最高のテスト週間になりそうな予感です
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