きみと私と……

□みえない
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「うわぁ!!」

教室に入る前に聞こえた声、それは昨日仲良くなった彼の物というのはすぐにわかった。

どうしたんだろう。ユキちゃんがまた驚かしてるのかな。

「おはよう」

そんなことを考えながら、教室の扉を開けた。
何人かのクラスメイトが挨拶を返してくれた。
扉から離れた私の席の近くにたっくんとユキちゃんがいた。

「ユ、ユキちゃん……、び、びっくりした……。」

「えへへーー、あ、

おはよう!千鶴ちゃん。」

やっぱり、ユキちゃんがいたずらしたのか。

「千鶴ちゃん、おはよう」



自分の席に向かった。

「ユキちゃんもたっくんも仲良くなったんだね。良かった。」

席につきながらそう言った。

「うん!」

たっくんは、嬉しそう。

「たっくん……?

千鶴ちゃんと夏目くんの方が仲良くなってるでしょ!!」

ユキちゃんは、私にはあだ名ないのーと私に抱きつこうとする。

「ちょ、ユキちゃん……。」

私は、ユキちゃんを受け止める。

「いいんじゃないかな。
ユキちゃんも千鶴ちゃんも、名前がかわいいから、僕好きだよ」

たっくんは、にこにこと大したことは言っていませんという感じで私たちに伝えた。

「あ、ありがとう」

少し恥ずかしい。
私もユキちゃんもたどたどしくお礼を言った。

そこからは、普段となんにも変わらない……いや、たっくんがいるから変わっているんだけどね。

楽しい、日常だったんだ。
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