守られたくない姫

□2話
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カシャカシャ

「嶺二サーんウィンクいりませーん」
「ちょっ、どいひー流さーん」
「次いきまーす。」

ただいまジャケ写やファッション雑誌用の写真を撮っています。はい、私にはご褒美です。ですがバカ兄貴のせいで見れません何故なら後ろにある背景を押さえてるため見れません。見れません!以上海の心の声でした。

悲しみを噛み締めながら海は背景シーツを支えている。本来なら違うスタッフの仕事だが朝のいたずらによってこうなった。海はぶつぶつ文句言いながらやっている。



撮影が次に変わると、流が海を呼びカメラを違うの持ってくるようにと先輩後輩ペアで撮るためスターリッシュ呼んでこいと指令が下った。海は心でガッツポーズを撮りドアを開けようとしたら一人の女性にぶつかったが反射神経で支える。

「すみません大丈夫でしたか?」
「いえ、こちらこそ見てなくて…」
前を見るとふわふわとしていてまるで私とは正反対な女性改め七海春歌がいた。
「あれ?後輩ちゃんどうしたの?」
「あっ寿先輩!」
見た感じあの子は人気者だろう…。
恋愛禁止って噂聞いてるが無理があるなと私は思いながらダッシュで倉庫に向かった。
海はカメラを持ちスターリッシの待合室に向い軽くノックをしてはいった。
「一戸木様一ノ瀬様次撮影なので準備お願いします。」
「はい!」

海は軽く微笑み会釈をして撮影スタジオに戻っていった。とてもかっこよかったなと思い流に飲み物を差し入れするため自販機で選んでいる。んー嫌みで変な味をするジュース買いたいけどあんまりいじると怒られるからやーめよとコーヒーを選択した。
そしてスタジオに戻った。

「呼んできました!」
「よし、じゃあ来るまで休憩〜」
「「うーす」」

スタッフ達は水分補給などしている。海は流に飲み物を渡しに向かう。

と、

「あぶない!!」

横を見ると機材が倒れてくるのが見えた、海はダッシュで下敷きになりそうな人に向かいかばった。

ガラガラガッシャーン!!!
大きなおとがスタジオ室に響いた、スタッフ達は一斉に駆け寄った。流も一目散に駆け寄る。

「海!大丈夫か!!」

少しの間から頭が見えた。
「いっっ〜、

あっ!大丈夫ですか?美風さま!」

海の下には藍がいた。藍はきょろっとしている、一見見ると怪我が無さそうでひと安心した海だが同時に足首に痛みを感じた。
「うわっ海ちゃん大丈夫?血出てるよ?」
女性スタッフが心配そうに言った。
このままだと撮影長引く…。
「大丈夫ですよ!」

海は笑った。だが、一人だけ嘘を見抜いた人が言った。
「全然平気には見えないんだけど…。」
「美、美風様(汗)」
「まったく、君はなんでこう」
「本当に大丈夫ですよ!ね? 」

海は必死に立ち上がり大丈夫アピールしたが藍はそれを見てため息をつき。

海を姫様だっこした。

「すみません、僕のせいなので手当てしてきますね?(ニコッ」

藍は颯爽とスタジオを去った。
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