夢小説

□中編
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「ちょ、ガゼット!キミそもそもなんでここに来たの?」

話に混ざり混むようにドナテロが言うと。

「俺が居るとイチャイチャの邪魔になんじゃねぇかなぁーって思ってよー」

ラファエロの胸に突き刺さるイチャイチャと言う言葉。
不安が横切っていくのと後悔。

早く告白すべきだったと。

「そんな事よりこっちはコウモリのミュータントを倒すのにどれだけ苦労したか!」

「ん?そんなに手間暇かかったのか?」

レオナルドがガゼットに向かって険しい表情を見せその時の出来事を口にする。
しかし、ガゼットは反省の色はなくただへらへらしている。

「まぁ、いい経験じゃんか!それよりカレンつー赤いハチマキの彼女は居ねーの?」

「いい経験って……」

「しかも、彼女じゃねぇーし」


簡単にレオナルドの言葉を片付けてラファエロは小さな声で溢す。ガゼットは回りを再び見渡して名前を上げたカレンを探す。

「悪いけどカレンはここにはもう来ないわ!」

声の持ち主はエイプリルでガゼットが座るソファーの隣に堂々と座った。
エイプリルも険しい表情だ。

「ねぇ、もしかしてじゃないけど……オクトーバーの気持ちを知って踏みにじった訳じゃないわよね!?」

「ビンゴ!分かってんじゃねぇか!エイプリル・オニール」

ニヤニヤしたまま怪しい深い紫色の目がエイプリルを写し出す。
怒りを抑えきれなくなったエイプリルは息を吸い込みガゼットの耳元で怒鳴る

「さいっっっってー!!」

「誉め言葉〜!」

エイプリルが怒りの表情を見せている中ガゼットは表情一つ変えない。

「で、カレンはここにはもう来ないってもしかしてじゃねぇーけど赤いハチマキ断ったつー事か!残念!!」

「それかエイプリル・オニールが来んなって言ったかだな!」

現状把握が早いガゼットにまばたきをする。

現状把握するだけじゃないあり得る可能性をズバリ言い切る自信。

「で、どっちが正解だ?」

「どっちも正解よ……」

エイプリルがなくなく答えるとガゼットはやっぱりなと言った自信に道溢れた表情を見せる。

「あ〜、エイプリル……一体なんの話をしているのかさっぱり」

疑問を抱いたドナテロがきまずそうな雰囲気な中口を開いた。
それもそうだ、ガゼットとエイプリルは分かっていてタートルズは全く現状が把握出来ていない。

重たそうにしながらエイプリルは口を開く。

「……オクトーバー、私に何度か相談してきたのラファエロの事で」

「お、俺様!?」

いつの間にか相談相手になっていた事と自分の名前が上がりドキッとする。
相変わらずニヤニヤしているガゼットは割り入ってべらべらと話す

「まぁ、簡単に言っちまえばラファエロの事が好きなんだけど私どうすれば……的な!!」

「はいはい。正解だから黙ってて」

「へーい!」

ラジャーと敬礼して黙る。
ガゼットの言葉も聞いてラファエロは俺様だけが片想いしてた訳じゃないのかと呆気にとられる。

「オクトーバー……ラファの事が好きだったのか」

「そうなの、カレンが来てから様子がおかしいなって思ってはいたんだけど」

レオナルドがラファエロを横目で見てから口にする。
ラファエロも何か言いたげであったが拗れると思い何も言わなかった。

心配げに話すエイプリルにちょっと残念そうにするドナテロがいたとか。

「じゃ、なんでカレンを襲うような真似を?」

「……もしかして、カレンに嫉妬してた?」

レオナルドが深く考えているとフッと思ったドナテロはラファエロとカレンが一時一緒に居る事が長かった思い出し言う。

「ドッピンポーン!!紫!大正解!!!」

「わっ!ドナ正解だって!」

指パッチンをしてドナテロのデコに向かって軽く叩く。
叩かれたドナテロはミケランジェロの方へと倒れかかるとミケランジェロは正解に喜んだ。

「ガゼット!!全部知ってたのね?」

「あたぼうよ。やっと気付いたな!!」

エイプリルがムッとした表情を見せる。
だが、ガゼットは笑っているだけ。

「まぁまぁ、土産持ってきてやったから機嫌直せよ」

「お土産あるの!!」

そう言ってガゼットは二つのタッパを取り出した
ミケランジェロは楽しみにしていたが目が点になった。
四人も覗くとエイプリル真っ先にみるみる顔が真っ青になっていった。

「俺の土産のコオロギとミルワーム」

生きたままのコオロギとミルワームを見せて
自信満々に差し出して来てドナテロはすぐに察した。

「ガゼット……サソリの半ミュータントだから食べる物が……サソリなんだ」

一同ドナテロに集中し視線が元に戻せない特にエイプリル。
だが、それにガゼットは無関係にエイプリルの前にミルワームの入ったタッパを見せてくる。

「コオロギじゃなくってミルワーム派か?」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

エイプリルは思わずドナテロに抱き付く。
抱き付かれたドナテロは頬を赤くして頭を優しく撫でた。

「なんだ?食わねぇのか?」

「いや、俺達が食べれてもなぁ;」

人間の欠片はないのかな?と若干思いつつもレオナルドが代わりにミルワームを受け取った。
「そのまま食うとサイコーだぜ」と笑いながら言って来た

「コオロギは食べねぇぞ」

「じゃ、赤いハチマキにはコレをやるよ」

ラファエロの言葉にガゼットは中サイズのビンを取り出し素早く渡した。
目をビンにやるとその中には大量のゴキブリ。

「うわああああぁぁぁぁぁぁ!!!!??」

驚いて放り投げるラファエロにガゼットは尻尾で受け止めた。
爆笑しているではないか。

「ぶっはぁはははは!!! 腹いってー!!!良い笑い話だぜ!」

お腹を抱えてコレでもかと言うぐらいに笑い続ける。
ラファエロはサイを取り出しガゼットをサイで殴ろうとしたがレオナルドとミケランジェロに止められた。

エイプリルは引きつる一方だ。

「さぁ〜て、俺はそろそろ帰るかな。あとここをシュレッダーにバラすつもりはねぇから安心しろ!」

ソファーから立ち上がりポケットに手を突っ込んで怪しげに笑う。
信用はして良いのかさっぱりな相手である。

「オイッ!……」

ラファエロがガゼットを呼び止める。

「なんだ?」

「今、お前がひょいひょい話した事は真実か?」

「真実は嘘は付く主義じゃねぇから安心しろよ。」

ガゼットはラファエロの前に歩み寄り下から覗き込むように顔を近付け悪どい笑みを見せた。
その悪どい笑みを見たラファエロは複雑そうな表情。

「そんなシケた表情すんなよ。」

ガゼットは拳を握りラファエロの肩に軽くぶつける。

「ガゼット!正直な話……なんでオクトーバーの事を話してくれたんだ?」

「ん?だってよ。知らねぇのってこっちとしてもつまんねぇし面白くもねーだろう??レオナルド」

「じゃーなー」と言ってガゼットはタートルズの住まいから居なくなった。


全てを知ったタートルズはどうしていくかガゼットは楽しみで仕方がなかった。


つづく。


オマケ↓

ガゼット「因みにクリス・ブラッドフォードは?」

マイキー「ドッグボッコだよ!」

ガゼット「ぶっあはっ!!!ドッグボッコかよ!!!」

しばらくガゼットは爆笑し続けた。
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