夢小説
□その腕の傷痕は誰にも見せんな!(ニック亀)
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タートルズは各自好きな事をしていると軽い足取りでエイプリルがやってきた。
手には小さな紙切れを持ってタートルズに声をかけた
「ねぇ!ムラカミさんにピザギョウザの作り方教えてもらったの!」
「ええ!!!ピザギョウザの!?」
一目散に飛び付いてきたのはミケランジェロだ。
あの味が忘れられないとヨダレが出て仕方がないようだ。
「そりゃ、良いな。」
「材料買ってきたから作ってみよう!」
五人でピザギョウザを作る。
各自担当を決めてピザギョウザ食べたさにそして数十分で完成した。
ウキウキしながら自分達で作ったピザギョウザを食した。
しかし、一同は首を傾げた。
ムラカミさんが作ってくれたピザギョウザには程遠い。
「なんだろう……美味しいはずなのにね」
あまり気にしさなそうなミケランジェロでさえ違和感があるようだ。
顎を手にあて考えるドナテロ。
ラファエロはすぐに手を止めて箸をテーブルに置いた。
言い出したエイプリルが責任を持ってピザギョウザを食べる。
「エイプリル、量が多いから俺も食べるよ。」
「ありがとう。レオ」
エイプリルの皿からレオナルドの皿にピザギョウザを移す。
それを見逃さなかったドナテロは「僕も食べるよ」とピザギョウザを皿に移す
やっぱりなんか違うよなといった表情の一同。
「なんでこんなに味が変わるのかしら?」
「やっぱり、ムラカミさんが作るからかな?」
エイプリルとレオナルドの話に少々嫉妬するドナテロの姿を見てラファエロは小さな声で「あ〜こぇ〜」と言った。
「じゃあ、オクトーバーにお願いしようよ!!」
ミケランジェロが突然オクトーバーの名前をあげた。
全員は首を傾げる。
「なんでオクトーバー?」
ドナテロが言うとミケランジェロは嬉しそうに話始めた。
「この間、ラファに僕のとっておきのプリン食べられちゃってガッカリしてたらオクトーバーがプリン作ってくれたんだぁ〜すっごく美味しかった!!」
「あっ、だからオクトーバープリンの作り方を調べてほしいって言ってきたのか!」
あの時かぁ〜とその時の記憶が甦る。
オドオドしながらもお願いをしてきた彼女に断る理由は微塵もない。
断る方が悪い気がしてならない。
「悪かったな!!」
自分の名前が出て機嫌が悪くなったラファエロだが、ミケランジェロのプリンなんて食べるんじゃなかったと少し後悔していた。
もし、自分じゃなく誰かか食べたとしたら彼女の手作りプリンが食べられたかもしれない。
「じゃあ!呼んでくるねぇ〜」
ミケランジェロが元気よく走って行った。
今はスプリンターと個人修練をしているはずと道場に顔を出した。
丁度終わった様子だ。
『スプリンターさん……じゃ、じゃなくってスプリンター先生……あ、ありがとうございました。』
お礼の言葉と一緒に頭を下げるオクトーバー。
ゆっくり頷き「また、何かあったら言うと良い」と。
スプリンターから背を向けると一目散にミケランジェロがかけてきて右腕を掴み何も言わずに引っ張られた。
何がなんだか分からないオクトーバーは慌てた。
『なっ、なんですかー?』
その光景を見たスプリンターは小さな声で「やれやれ」と言っていた。
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