TMNT(ニック亀)小説

□第2話
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ようやく辿り着いたタートルズはクランゲロイドの首の海に
ミケランジェロがムンクの叫びのような表情になった。

「うわぁぁぁぁ!気持ちワルィ!!」

「誰だかしんねぇが派手にやってんな!」

「こんなやり方残酷だよ!」

クランゲロイドの頭を蹴っ飛ばすラファエロ。ドナテロは斬れた断面を見て「うわぁ、躊躇なし!」と言った
聞く耳をたてていたレオナルドが物音に気付いた。
三人に向かって人差し指を立てた。

ゆっくりと物音がした場所を隠れながら覗き込む。

『ヨシ・ハマトはどこだ??』

「ヨシ・ハマトと言うモノはワレワレ……」

同じ回答するクランゲロイドに容赦なしに仕込み鎌で首を飛ばす。
現場を目撃したタートルズは一瞬、目が泳いだ。
自分達も人ではないからクランゲロイドを斬ったり殴ったりへこませたりと色々してきたがやっている事の次元が違う。

「今、ヨシ・ハマトはどこだ?って聞いたよな?」

「そうだけどなんであの仮面の人は先生の名前を知っているの?」

レオナルドは仮面をしたオクトーバーに疑問を抱く。
それに続くようにドナテロも言葉にした。

「つーかよ。倒した方が良いんじゃねーか?」

「そうだよね。」

戦う気で居たラファエロ、ミケランジェロに行かせないようにレオナルドが片手で阻む。
相手に気付かれないように気にしながら二人に言った。

「いや、今は止めよう。あれだけ居たクランゲロイドを一人で瞬殺したんだ。俺たち四人じゃ勝てないかもしれない。」

ミケランジェロは単純だからか縦に頷いた。
一方、ラファエロは眉間にシワを寄せやけになりかかっていた。

「今、ヤんないでいつヤんだよ!?」

「落ち着けよ!ラファ!」

言い合いになっているとレオナルドの背後には仮面をしたオクトーバーが立っていた。
気配に全く気付かなかったレオナルドは息を飲んだ。

『……亀の姿をした……お前たちに聞く……ヨシ・ハマトはどこだ??……』

タートルズの姿を見ても何も動揺はなくクランゲロイドに聞くだけ聞いた言葉をタートルズにも聞く。
ラファエロが一番に動き出す。

「知ってても言わねぇーよ!!!」

「ラファ!」

レオナルドが止めようと声を出すがラファエロは止まらない。
サイを手に仮面をしたオクトーバーに殴りかかるようにサイを突き付ける。
仕込み鎌でサイを受け止める。その瞬間、仕込み鎌は折れた。

空中に破片が舞う。

「そうか!クランゲロイドをあれだけ斬ったあとだから刃零れして耐えれなくなって折れちゃったんだ!!」

折れた場面を見てクランゲロイドのとてつもなく硬い表面に耐えられなくなった事に気付いた。

「おっしゃー!良い時に当たったもんだな!」

「でも、油断するなよ!」

得意気にしているラファエロに警戒するレオナルドは刀を抜いて構えた。
ドナテロもミケランジェロも棒、ネンチャクを構える。

折れた仕込み鎌を見て両手を上げた。
その動作を見て動じる。

『……降参しよう。』

「はっ???;」

レオナルドは拍子抜けした表情を見せた。
無論、他の三人も瞬きしてお互いに目を合わせた。

「な、なんか違くねぇーか?;」

「な、なんだろう!!もっとこー!なんか来ると思った!!」

「伝わらないような伝わるようななんか!なんか!!」

「なんとなく分かるかも〜」

ラファエロ、レオナルド、ドナテロ、ミケランジェロといった順番で今の思っている事を言ってみる。
予想だにしなかった展開にティーエイジャーは動揺していた。

『あいにく、仕込み鎌しか武器は所持していなくってね……』

そう言う相手にラファエロは弱味を握ったかのような勝ち誇った表情を見せて近付く。
すぐ目の前まで迫る。

「ほおぉ〜じゃあ!その趣味の悪い仮面も外して良いって事だな!!!」

「ラファ!やめろ!」

レオナルドがまた止めにかかるがラファエロは手を伸ばして仮面に手をかけひっぺがす。
ここでまたしても拍子抜けした。

仮面の下は肌は白くりんかくがととのった女の子。

「「「「ええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!???」」」」

「ラファ!謝れ!!!」

「あ、わ、悪かった!!」

タートルズ大驚愕。
慌てふためいたレオナルドはラファエロの肩を掴み揺さぶりつい謝っていた。
仮面を外された彼女はただただ黙っている。

「可愛い女子がクランゲロイドの首の海にしてるだなんて夢にも思わなかった!!!」

ミケランジェロが驚愕したせいもあるのかはちゃっけた。
ドナテロは首をかしげて彼女の目だけを見る。
同じ首を傾げてドナテロを見るレオナルドは声をかける。

「どうしたんだ?ドナ?」

う〜んと言いながらレオナルドの声は無視。
考え事をしている時のドナテロは聞く耳を持たない。

「ねぇ、君の名前は?」

『オクトーバー……』

名前の答え方と声のトーンを聞いてドナテロはオクトーバーの回りを一周した。

「オクトーバーね。じゃ、オクトーバー……君は何者なの?それに僕の見立てでは君は……」

ドナテロが何か言いかけた瞬間、クランゲロイドが銃撃してきた。
全員ジャンプして避け近くにあったふたてに解れてドラム缶の裏に逃げ込む。
レオナルド、ドナテロ、オクトーバーとミケランジェロ、ラファエロとなった。


「タートルズと言うモノト異常なニンゲンを始末スル」

銃撃の嵐に動けない一同は作戦を練る。

「どうする?レオ」

ラファエロと一緒に居るミケランジェロはレオナルドに向かって聞く。

「ちょっと待ってくれ!今、考えるから!」

受け答えし回りを見るが中々上手く使えそうな道具がなく苦戦する。
突っ込むといった方法もあるがいつも以上に銃撃が計り知れない。
指示を待っている姿を見ているとオクトーバーは口を開く。

『……じゃ、私は行くよ。』

「えっ?……今なんて?」

レオナルドは聞き返したが銃撃の嵐の中飛び出していった。
標的はオクトーバーに変わった。

「異常なニンゲン!抹殺セヨ!」

銃撃を避け続け首を飛ばしたクランゲロイドの銃を走りながら拾いあげた。

『無駄撃ちは禁物……』

銃を走りながら構え一発一発クランゲロイドの頭を飛ばす。
銃が弾切れになると他のクランゲロイドの銃を拾いまた狙う。

「やるな。アイツ!こーしちゃあいられねぇ、な!!」

ラファエロもドラム缶の裏から飛び出しサイを突きクランゲロイドの胴を貫通。
それに続きレオナルド、ドナテロ、ミケランジェロと続く。

「彼女ばかりに暴れさせちゃダメだよ!だって女子だし!!」

「それは俺だって分かってるよ!」

「あっ、僕も僕も!」

ミケランジェロ、レオナルド、ドナテロと言った順番でクランゲロイドを斬ったりすっ飛ばす。

みるみるクランゲロイドの数が減りタートルズとオクトーバーは退却した。

全力疾走してタートルズは息を整えていた。

「はぁ、はぁ……あれ?オクトーバーは??」

ドナテロが振り向いた時にはすでに姿はなかった。

「彼女は大丈夫だろう……」

「だな。あんな戦い方すんだから支障なんてねぇだろうよ」

レオナルドの言葉に同意するラファエロ。

「お腹空いたからピザ食べたいなぁ〜」

のんきな発言であったが皆同じ気持ちだった。
あれだけ動けば誰でもお腹は空く。

皆、回りを気にしながらマンホールの中へと戻っていった。

「あーーー僕、どっかに手裏剣落とした見たい!!!」

「「「マイキィー」」」

+++


その頃オクトーバーはニューヨークに到着したシュレッダーの出迎えをしていた。
頭を下げる。

「オクトーバー……収穫はあったのか?」

シュレッダーから声をかけられると頭を上げビルで拾った手裏剣を差し出した。

『申し訳ございません。ビルの屋上で拾った手裏剣でこちらしか収穫はありませんでした。』

本当は多数あったがオクトーバーは言わなかった。
報告するとシュレッダーは目の前から居なくなった。


懐から何枚かの手裏剣を取り出した。
タートルズと走っていた時にミケランジェロから霞めとった手裏剣だった。

型も表面を見てヨシ・ハマトのものと確証を得たものの懐へ仕舞う。


+++

「先生、本当の至福のひとときは今じゃないんすね。」

「その通りだ。ラファエロ」

ラファエロはスプリンターに言われた事について理解ができた事を報告していた。
縦に頷き息子の新たな一歩に喜びに道溢れていた。

遠くから見ている三人は安心しているとレオナルドは思い出したようにドナテロに聞いた。

「そう言えばドナ、オクトーバーに僕の見立てでは君はって言ってたけど?」

「ああ、彼女ね。……いや、確信が100%あるわけじゃないけど……洗脳されてるって思って」

頭をポリポリしながらオクトーバーの顔を思い出す。
反応や仕草などをもろもろ総合的にあり得るとドナテロは話した。

「もし、の。話だけどね」

ドナテロはそう言った。

続く。
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