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□涙をくれるひと
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「ありがとう」
ふんわりと、やわらかく笑う咲良。
「咲良・・・話したいことがあるんだ。」
真剣な顔で、咲良を見つめる。
「何・・・?」
剣司の真剣な表情に驚きつつ、しっかりと彼の目を見る。
「俺・・・頼りないし、臆病だし、一騎みたいに強くないけど。でも!咲良のことだけは絶対守る。咲良のこと、想う気持ちは変わらないから。ずっと・・・咲良だけを愛し続ける。だから・・・俺と結婚してください。」
「・・・・・・・」
咲良は、驚いた顔をしたまま、固まっている。
「・・・・・咲良・・・?あの・・・返事・・・・・」
「・・・・へっ!?・・・あっ・・・・・」
「あっ・・・えっと、突然でごめんな?どうしても、咲良の18歳の誕生日に言いたかったんだ。」
少し困った顔をして、頭を掻いている剣司。
「うんっ・・・」
自然に流れてくる涙。
「・・・咲良って、意外と泣き虫なんだよなぁ・・・・・」
「うっ・・・そんなことっ・・・!」