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□はつこい
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ぽかんと固まっているまおら。
「・・・まお・・・ら・・・?」
恐る恐る、彼女の名前を呼んだ。
「なっ・・・なに言ってんの!?いきなりっ・・・////」
「え?」
「え?じゃなくて!なっ・・・なんでいきなり『キス』の話になるのぉ!?///」
急激に、顔が熱くなるのがわかった。
なんとなく、真栗から少し距離をとる。
「べっ・・・別におかしくないだろ!?こっ・・・恋人・・・なんだから。」
「そ・・・うだけどっ・・・///」
二人の少し遠くなった距離は、真栗によって簡単に縮められる。
「まおら・・・嫌か?」
「・・・いやじゃ・・・ないけど・・・///」
近くなった真栗の顔に驚いて、思わず顔をそらしてしまう。
「まおら・・・」
そっと、まおらの頬に触れた。
「真栗・・・」
触れたところが、蒸発してしまいそう。
「目・・・つぶって」
「う・・・ん・・・・・////」
まおらは、ぎゅっと目を閉じた。
自分の心臓が、ドキドキとうるさく音を立てる。
あと数ミリで唇が触れる・・・
「まおちゃーん!真栗いた!?」
あと少しのところで、灰音たちが生徒会室に戻ってきた。
バッと勢いよく離れる二人。
((あっ・・・危なかったぁ・・・///))
真栗は元通り、窓際のイスに腰掛け、まおらは灰音たちに駆け寄る。
一瞬、まおらの方に目をやると、見事に目が合った。
意識しすぎて、どうしていいかわからなくて。
胸の高鳴りをおさえるのに必死になった。
「ちくしょー・・・失敗した・・・」
口を手で押さえ、誰にも聞こえないように言った。
さぁ・・・『次』まで、あと一歩。
end.
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