Main Anime

□すぐにふっとうしてしまう
3ページ/4ページ

「あの・・・さ」


「ひょえ!?」


突然、カイから話を切り出され、素っ頓狂な声を出してしまう小夜。


「ぶっ・・・なんつー声出してんだよ!」


「わっ・・・笑わないでよぉ!////」


真っ赤になった顔に、膨れた頬。

なんの効果もない、小さな抵抗。


「わりぃ。・・・んでさ。」


「うっ・・・うん・・・・・」


「今日、バレンタインじゃん?」


「えっ!!?あっ・・・う・・・ん////」


驚きで、大きくなってしまう声。


「その・・・・・チョコ、くんないの?」


「・・・え」


「欲しいんだけど・・・小夜からの///」


ほんのり赤く染まった頬。

照れからか、顔をそらし、頭をがしがしと掻く。


「ぷっ・・・」


「?」


「あははははっ・・・!」


突然、笑い出す小夜。


「なっ・・・!何笑ってんだよ小夜!!」


真っ赤な顔で怒られても・・・

全然怖くないよ。


「だってー!!あはははっ・・・」


「おいっ!///」


「ごめん!だって・・・カイ、かわいいんだもん!」


「はぁ!?///」


「ごめんね。」


目に涙を浮かべて笑う小夜。


そこまで笑うことねぇだろ・・・・・


「仕返し!」


「えっ?」


一瞬、何が起こったかわからなかった。


気がついたら、いつの間にかカイの腕の中にいて・・・。


そう。私は、カイに抱きしめられていた。


「どうだ!ざまーみろ!///」


カイの顔は見えないけど・・・


きっと今、真っ赤だよね?


「・・・・・まいりました・・・////」


私も、カイの腕の中でりんごのように真っ赤になってる。


声も、肌も、匂いも。


カイをまとっているものすべてで包まれて。


お風呂よりも、サウナよりも熱い彼の腕の中で、ふっとうしてしまいそう。



end...

あとがき→
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ