Main WJ

□踏ん切りがつかない
2ページ/4ページ

私の突然の大声と行動に、食堂にいる人のほとんどがこっちを見て「なんだ?」と不思議そうな顔をしている。


でも、そんなこと気にしている余裕など今は持ち合わせていない。



「だって・・・そんな、」


それって、



「何が違うんですか?」


「へ?」




思考が停止、した。



だって突然前に現れるから。


今の私の悩みの元凶である、アレンくんが。



呆然としている私に、彼は「リナリー?」と呼びかけながら私の顔の前で手をぶんぶんと振った。


彼の私を呼ぶ声にはっとなり、止まっていた思考が正常に動く。



アレンはリナリーが意識を取り戻したのを確認して、もう一度質問する。



「で、何が違うんですか?」


「そっ・・・それは」


リナリーは、心の言葉をぽろりと出してしまった事に激しく後悔した。

「い、言えないっ!」


「えっ!?そんなこと言われたら、余計気になりますよ!」


「だって・・・っ」




言ったらわかっちゃう


私があなたのこと好きだって



だから知らない女の子にやきもちやいたんだって。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ