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□踏ん切りがつかない
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私の突然の大声と行動に、食堂にいる人のほとんどがこっちを見て「なんだ?」と不思議そうな顔をしている。
でも、そんなこと気にしている余裕など今は持ち合わせていない。
「だって・・・そんな、」
それって、
「何が違うんですか?」
「へ?」
思考が停止、した。
だって突然前に現れるから。
今の私の悩みの元凶である、アレンくんが。
呆然としている私に、彼は「リナリー?」と呼びかけながら私の顔の前で手をぶんぶんと振った。
彼の私を呼ぶ声にはっとなり、止まっていた思考が正常に動く。
アレンはリナリーが意識を取り戻したのを確認して、もう一度質問する。
「で、何が違うんですか?」
「そっ・・・それは」
リナリーは、心の言葉をぽろりと出してしまった事に激しく後悔した。
「い、言えないっ!」
「えっ!?そんなこと言われたら、余計気になりますよ!」
「だって・・・っ」
言ったらわかっちゃう
私があなたのこと好きだって
だから知らない女の子にやきもちやいたんだって。