マクロスF部屋

□きになる あいつ
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「…えへへ」


「……だらしねー顔」


そのふにゃっとした顔で、彼女がどれだけ喜んでいるのか手に取るようにわかる。


嫌でも自惚れてしまう。彼女にもっと近づいてもいいのだろうかと考えてしまう。




ふいに、キスしたくなってしまった。

ランカの小さい桃色の唇をじっと見つめる。


考えるより先に身体が勝手に彼女に向かって動く。
敢えて止める事はしなかった。
きっと本能で彼女を求めているんだ。こんなに無自覚に自分を誘惑したランカが悪い。
自分のキスしたい、と言う願望を正当化し、ランカの唇に自分の唇を重ねた。


「っ!?」

ランカはアルトの突然の行動に驚き、目を見開いて顔を真っ赤にする。
同時に、またしても若草色の髪がぴん!と上へと上がった。
こっそりその様子を見ていたアルトは、目を細めて笑う。

よく動く髪の毛も、すぐ赤くなるやわらかい頬も、桃色の小さな甘い唇も、自分の服を控えめに掴む細い手も、ぜんぶ愛おしくて仕方がない。



「っは……ぁ」


「…大丈夫か?」


「あっ、アルトくんのえっち!ばかー!!」


「ばかはないだろ、ばかは」


「ばかだもんっ!い、いきなりキスしちゃだめなんだよ!」


「初耳だな、そんなの。何でだよ?」


「……し…心臓止まりそうになっちゃうから、だめ、なの」

さっきまで元気に上がっていた若草色が、しゅんと垂れ下がる。


ランカが言ったかわいらしい理由に、アルトの理性やら緩む顔やらはもう限界に近付いていた。


ランカの頬に張り付いている髪を、ちょこっと掴んで少しだけ引き寄せる。


「さっきの、うそだ」


「……え?」



「お前の髪、」


「か、み?」





「かわいい、な」


自分の顔がどうしようもなく赤くなっているのは気付かないふりをして。

小さく声を上げて真っ赤になり後ずさるランカを、簡単に捕まえて抱きしめた。



ああどうか
格好悪い真っ赤な顔だけは彼女に見られていませんように

ちっぽけな男のプライドが傷付かないようにと、ひっそり願った。





END

☆あとがき
ランカばっか髪触ってずるい!と(私の中の)アルトが叫んでたのでアルトにも触らせてあげました^^
ランカもっとかわいらしく書けませんかね・・・・・私のランカただのおばかさんになってないですか?(汗)

アルランはちょっとずつ、少しずつ近づいていく感じがたまらなくかわいいんですよねー!萌えるんですよねーー!
いつか連載で、二人がくっつくまでを書いてみたいなーとか思ってますw(言 う の は タ ダ ^^)
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