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□君と居る時の自分
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君で変わっていく10のお題

6.君と居る時の自分



蒼穹作戦が終わって、俺たちは無事、竜宮島に帰ってくることができた。


総士を取り戻す事はできなかったけど・・・


全員、生きて帰ってこれたことに喜び合った。



「俺、咲良んとこ行ってくる」


「あぁ・・・私も、よう・・・母さんのところに。」


「私は・・・一騎くんのところに行くね。」



一騎は、同化現象が結構進んでいて、危険な状態で。

北極で、ミョルニアもとい一騎のかあちゃんに同化を抑えられる情報を送られたために、何とか助かった。


それぞれが、それぞれの想い人のもとへ。


俺は咲良のいる部屋に入り、ベッドに横たわっている咲良を見つめる。


ベッドの横にある椅子に座って一息つき、口を開いた。



「・・・咲良、帰ってきたよ。俺、ちゃんと生きて帰ってきたんだぜ。たくさんのフェストゥム倒して、イドゥンとも戦って・・・」



無意識に咲良の手を握っていた。



「すっげぇ怖くて・・・何度も逃げたくなった。『死にたくない』って繰り返し思ったんだ。」



目に涙が浮かんだ。



自分が弱くて、情けなくて・・・



握っている、咲良の手が温かくて。



「生きて、帰って来れてよかった。またこうやって、咲良の顔見れたんだもんな・・・。」



流れてくる涙を止めずに、ひたすら咲良に語りかけた。
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