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□ひたすらに好きなだけ
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ヘタレ攻へ10のお題A

5.ひたすらに好きなだけ


これは、『まおらブーム』が去った後のお話。


真栗が・・・まおらのこと守ってくれるって言った。

「強くなる」って・・・。

嬉しくて、涙が出た。


「真栗・・・ありがとう。うれしい。」


「ん・・・。」


素直になって、ちゃんと向き合ってよかった。

本当は・・・ずっとずっと好きだったんだもん。


「まおら・・・そんなに泣くなよ。」


「・・・っ・・・だって!」


溢れて、止まらないよ。


「・・・・・ん?」


あれ?

よく考えてみたら・・・真栗に「好き」って言われてない!?


「真栗!!」


「うわぁ!何だよ、いきなり大きな声出して!」


「まおら・・・まだ真栗に『好き』って言われてない!」


「・・・・・は?」


「真栗から『好き』って言われてない!!」


「なっ!?///」


真栗は顔を赤くした。


「まおらはちゃんと『好き』って言ったもん!」


「えっ・・・あ・・・」


「真栗はまおらのこと好き?」


真栗をまっすぐ見つめて、問いただす。


「は!?そっ・・・そりゃ・・・・そうじゃなかったら、あんなこと言わねぇよ!!////」


真っ赤になって叫ぶ真栗。


「じゃあ、ちゃんと言ってよ!『好き』って!」


「どうせわかってんだろ!?ならいいじゃん!////」


「むーーーーーー。」


まおらは、頬をふくらませ、上目遣いでにらむ。


「もういいよ!真栗のバカ!!」


真栗に背を向けて、歩き出すまおら。


「おい!待てって、まおら!!」


去ってしまうまおらの腕を慌てて掴んだ。


「なんでそんな怒ってんだよ!?」


いっこうにこちらを向かないまおらに、不安になる。
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