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□不屈の馬鹿
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ヘタレ攻へ10の試練A
7.不屈の馬鹿
「おじゃましま〜す・・・」
剣司の家は、来慣れてるのに・・・
今日はいつもと違うところが一つ。
訪れた剣司の家に、私と剣司の二人以外、誰も居ないということ。
つまり”二人きり”なのである。
(でも!変に意識しちゃダメよね!うん!)
そう自分に言いきかせて、平常を保とうとする。
だって・・・・・
私一人で意識してるなんて・・・バカみたいじゃない?
「おう!咲良、入れよ。」
「う・・・うん!」
「なぁ〜、俺お腹すいたよぉ〜!」
「わかったわよ。何食べたい?」
「ん〜・・・肉じゃがw」
「了解」
「よっしゃ!楽しみだなぁw咲良の肉じゃがww」
咲良は台所に立って、料理を始める。
剣司の家は何回か訪れていて、台所でも料理を手伝っていたため、どこに何があるかは、大体把握していた。
「テレビでも見るか!」
一方の剣司は、料理ができるまで、テレビを見て待つことにした。
トントンと、心地良い音が家に響く。
咲良が料理を始めてから、10分程経っただろうか。
「・・・・・暇だ・・・」
思ったよりおもしろいテレビがなかったのか、剣司はムスっとして咲良のいる台所を見た。
(・・・・・そうだ・・・)
そ〜っと・・・咲良に気づかれないようにゆっくり近づく。