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□あいつの一挙一動で一喜一憂
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ヘタレ攻へ10の試練(1)

7.あいつの一挙一動で一喜一憂


ミネルバの廊下を歩いていたら、赤髪の同僚がこっちに向かって走ってきた。


「シンーーーーっ!」


「ルナ。どうしたの?」



遠くから走ってきたため、少し息が切れている。
俺のところに走ってきてくれたと思うと、嬉しい。
思わず顔が緩んだ。


でもその考えは、次のルナの言葉によって消された。



「レイ、どこにいるか知らない?」


「・・・・・・・・・・・・・・は?レイ?」


「うん。ちょっと用があるのよ。」


「ふーーん・・・・・」




なんだよ、レイか・・・。

俺じゃ、ないんだ・・・・・・・・・・。


自分じゃない、と思うと・・・がっかり。
そして悔しくなった。



彼女がレイを探しているということ。

すごく、悔しい。




「・・・シンー?なにそんな怖い顔してんのよ?」


「・・・・・・・・・・・・べっつに!」


「なによ〜?もしかして妬いてるの?」



あははっ、と笑いながらからかうように言うルナ。
かあっといろんな意味で顔が熱くなったが、いつものように否定するのではなく・・・・・・



「そうだよっ」


肯定してみた。



「・・・・・・・・・え?」



きょとん、としたルナの瞳が俺に向けられる。


俺はルナから瞳を逸らさずに、いままでずっと気になって仕方のなかったことを聞く。



「ルナってさ、その・・・レイのこと、すっ・・・すき、なの・・・・・?」


どきどきとうるさい心臓をおさえながら、ルナの答えを待つ。




「・・・・・・・・・・・・・・・・うん」


「・・・・・えぇっ!?本当!??」


うっ、うそだうそだ!!

そんなっ、俺・・・・・・・・・!!



「ほんと。」


だ、誰か助けて・・・・・・・・っ!!




「うそ、だろ・・・・・・・?」


「うんっ、うそv」


「・・・・・・・は?」


う、うそ・・・・・?



「だーかーらっ、うそようそっ!」


はぃ?うそ?


えーっと、・・・レイのことすきだって言うのが、うそ・・・・・・?


「ほんとかっ!?ルナ、レイのこと嫌い!??」


「嫌いって・・・すきよー、そりゃ。友達だし。」


「そっ、それは俺も・・・」


「でも、シンが聞いたのはそういう意味じゃないんでしょ?」


「え、うん・・・。って、わわっっ!!///
いやっ、あのっ、その・・・・・・・!!!」


「シン、アスランみたいになってる・・・・・。」


「う、うるさいなぁっ!!///」


ルナが声を上げて笑っている。俺は顔を真っ赤にしてルナを睨んでいる。


くそーー・・・。嬉しい、けど悔しい。



俺っていつもこんなん?




「で?」


「はぃ?」


「シンは、私のことすき?」



またからかってるなこいつ、と思ってちらりと彼女の顔を見た。


俺をじっと見るめる青い目。

きゅっと力が入った閉じた唇。

俺と同じ、赤く染まった、頬・・・・・・・





からかってるんじゃない。


本気だ、こいつは。




「俺・・・・・・・・、は」


ずーーーっと、ずっと前から


「ルナが・・・・・」


初めて会ったときから、


「・・・っ、すきだ!!」



だいすきです。




俺の精一杯の告白に、目に涙を溜めて笑ってる彼女が一言。



「私もっ、シンのことだーーいすきっ!!///」



あー、かわいいなぁ。やっぱり。




そんなことを考えながら、俺はルナを力いっぱい抱きしめた。




END....



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