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□君と居ると、弱くなっていくようだ
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君で変わっていく10のお題
5.君と居ると、弱くなっていくようだ
いつもの食堂。
リナリーはちょうどアレンと会い、一緒に昼ご飯を食べることになった。
「・・・アレンくん、いつもだけど食べるの多いよね・・・・・」
デザートのプリンをつつきながら、目の前に広がる料理を見る。
オムライス、カレー、コーンスープ、麻婆豆腐、グラタン・・・・・・・その他大量。
見ているだけでお腹がいっぱいになる。
「ふぇ?ほーでふは?(へ、そーですか?)」
「・・・・もぅ、ほっぺについてるよ?」
アレンの頬についているご飯つぶを取りほら、とアレンに差し出した。
それと同時にアレンの頬が赤くなる。
「あ、ありがとうございます・・・・・///」
「?アレンくん、どうしたの?」
「いや、あの、えっと・・・・・」
「??このご飯つぶ、どうしようか?」
「えぇっ!?えーーっと・・・・・・」
「アレンくんのだし、食べる?
はいっ、どうぞ!」
リナリーはご飯つぶのついた指をずいっとアレンに突き出す。
いや、確かに僕のご飯つぶですけど・・・・・
そーゆー問題じゃ、ない気がする。
「アレンくん?」
そんな風に首を傾げてかわいく見つめられたらもう、完全にリナリーのペース。
食べるしか選択肢はない。
君と居ると、僕は弱くなっている気がする。
惚れた弱みというやつだろうか・・・
でも、このままでは悔しいから。
「リナリー」
ご飯つぶは後回し。
彼女の小さく赤い唇にほんの少しだけ自分の唇を重ねた。
「・・・・・・スキあり、ですよ」
リナリーは何が起こったかわからない、という感じできょとんとしている。
が、すぐに目は見開かれ、顔が真っ赤になった。
「・・・っあ、アレンくっ・・・///」
「・・・・・・僕、先に行きます」
いつの間にやら食べ終えたアレンは、食器を片付けさっさと食堂を出て行ってしまった。
「・・・・・・・・・なんなのよ、もう!///」
出て行くアレンの背中を見つめながら、リナリーは文句の言葉を投げつけた。
「・・・何やってるんだ僕〜〜〜・・・・・///」
タイミングよく誰も居ない廊下でひとり嘆く。
自分は今、顔が真っ赤だろう。
こんな顔、誰かに見られたらやばい。
アレンは急ぎ足で自室へと向かった。
END....
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