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□タイミング悪すぎ僕
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ヘタレな男の子10trial
3.タイミング悪すぎ僕
今日は任務がない平和な一日。
アレンは、コムイの助手をしているリナリーに声をかけ、本や資料などを運ぶのを手伝っていた。
ありふれた、普通の光景。
しかし今日は、いつもと少し違っていた。
ティムキャンピーの位置と、アレンの心。
ティムキャンピーは、定まった位置というのはないものの、大抵アレンの頭に乗っているか、その周りをパタパタと飛んでいた。
だが、今日は違う。
何故か、リナリーの頭の上にちょこんと乗っている。
「アレンくん、手伝ってくれてありがとう。正直、一人じゃ運べなくって・・・」
いつもの温かい笑顔で話しかけるリナリー。
「いえ、いいんですよ。」
アレンも、その笑顔に答えるように笑う。
しかし・・・・・心の中はもやもやしていた。
ティム・・・なんでリナリーのとこに?
いつも僕の周りを飛んでるくせに・・・
おかしい。
・・・・・・・いや、おかしいのは僕だ。
なんでこんなことで、いらいらしてるんだろう?
いつもは大して気にならないのに。
じろっとティムキャンピーを睨みつけると、幸せそうにリナリーの頭に乗っている。
・・・・・心なしか、♡マークを浮かべているように見える。
無性に腹が立ったアレンは、ティムキャンピーをがしっと掴み、リナリーの頭から引き剥がした。
「!?・・・・アレンくん?」
いきなりのアレンの行動に驚くリナリー。
そんなことはお構いなしに、アレンはティムキャンピーを少し強く握った。
「・・・・お前、わざとだろ?」
ティムキャンピーは反抗するようにプイ、と顔を背ける。
まるで、アレンのリナリーへの想いを試すかのように。
「ティーーームーー〜〜〜!!」
アレンが本気で怒ろうとした・・・・
その瞬間。
がぶっっ
ティムキャンピーは、アレンの右手におもいっきりかぶりついた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!」
ティムの鋭い牙に噛みつかれ、声がでないほど痛がるアレン。
「きゃーーっ!アレンくん大丈夫!?
ティムキャンピー何してるのっ!?」
もうっ!とリナリーがティムを叱ると、逃げるように天井の方へパタパタと飛んでいった。
「わぁ・・・痛そう。アレンくん、手当てするから来て。」
「・・・・・はい、お願いします」
__________
「それにしてもティムキャンピー、どうしていきなりアレンくんに噛みついたりしたのかな?」
救急箱から消毒液を取り出しながら、アレンに問いかけるリナリー。
その問いかけに、アレンは苦笑いを浮かべる。
「僕がちょっといじめたから・・・」
「?そうなの?」
「はい・・・あと、僕が素直じゃないから・・・」
「??」
アレンの言っている事がよくわからず、頭に疑問符を浮かべながらも右手の手当てをしようとした・・・・・・その時。
「リナリィィィィーーーーーーーーvvV」
「きゃぁっ!?」
「え?わっ!!」
突然大声を上げて部屋に入ってきたコムイに驚いたリナリーは、その表紙によろめき、アレンの胸にすっぽりおさまってしまった。
それと同時に、二人の頬がかぁっと赤く染まった。
そしてぱっと体を離す。
「ごっ、ごめんなさい!///」
「い、いいいえ!僕こそすみません・・・///」
そのまま黙り込み、もじもじしてしまう二人。
しかし、そんな甘い空間は長く続かない・・・。
NEXT....
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アレン、ガキ・・・;
これからアレンの悲劇が始まります。
場所とかは自分でも何処だかわからないー(ぇ)
つづく!