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□さわりたい、さわれない
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ヘタレ攻へ10の試練A
3.さわりたい、さわれない
ねぇ・・・『恋人』って何?
手をつなぐこと?
キスすること?
触ること?
もし、そうだっていうなら・・・
俺とアイツは・・・
「ヒザ伸びすぎ・・・ヒジ曲げすぎ・・・肩開きすぎ、髪長すぎ・・・へっぴり腰。」
「リョッリョーマくん!!」
俺に気づいた竜崎は、顔を真っ赤にして目を見開いている。
ここはいつも、竜崎が自主練してる場所。
俺は休憩の時に来ては、竜崎のテニスを見ている。
「アンタ、結構やってるのに上達しないよね」
「うっ・・・・・ごめんなさい・・・」
「なんで謝んの?」
「えっ・・・だって・・・せっかくリョーマくんが教えてくれてるのに悪いなぁと思って・・・」
そう言うと、彼女は、しゅんと落ち込んだ様子で、俯いた。
「別に・・・いいんじゃない?それでも」
「えっ・・・」
「人それぞれだし」
「・・・うん。ありがとう。」
桜乃はふんわりと笑った。