Main Anime 2
□砂糖づけのラブレター
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「はい!これ、一騎くんの分」
「………あ、ありがとう」
「どうかした?」
「…いや、別に…」
「あーっ、味が不安なんでしょ?安心して、お姉ちゃんに教えてもらいながら作ったから」
「そ、そっか」
「うん!それじゃ、私みんなにも渡してくるね」
「………遠見!」
「なぁに?」
「そのっ……これ、みんなにも渡すんだよな…?」
「へ?うん」
「そうだよな…」
「……一騎くん。これがね、みんなに渡すのなんだ」
「え………俺のよりも…」
「うん、中身が違うから…小さくなったの」
「……え!?」
「か、一騎くんのだけ、違うの!」
じゃあね、と小さく呟いて背を向け走り出した。
真っ赤に染まっているであろう頬が、すごく熱かった。
どうか、気付いてね
たったひとりあなただけに作った、チョコレートケーキの中に入ってる『大好き』の気持ちに
END