ギアス部屋
□5.短い手紙
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主であるコーネリアの人使いの荒さに少し気鬱になりつつ歩いていたダールトンの足元でかさり、と音がした。
「・・・・・何だ?」
その紙を広げた瞬間に、ダールトンはさっきまでの疲れが嘘かのように笑ってしまった。
「どうしよう・・・困ったな」
主であるユーフェミアの所へ足を運びながら、スザクは困り果てていた。
その原因は数時間前にさかのぼる。
今日は時間があったので、生徒会に顔を出した。
するとタイミング良く、会長ミレイの思いつき行事が始まるところだった。
「あら〜スザクくん。言い所に来たわね♪」
スザクはミレイのウインクを受け、ここに来た事を激しく後悔した。
「で、今日は何を思いついたんです?」
ルルーシュが少し面倒くさそうに聞く。
その頭を丸めた本でぱこっ、と叩きミレイは言った。
「ふっふーん。今日はね、みんなに自分が一番大切な人に手紙を書いてもらおうと思ってv」
「手紙、ですか?何でまた・・・」
「んー、手書きで思いを綴るって今なかなかないじゃない?だから・・・」
「私書きたいですー!」
ルルーシュの隣で聞いていたシャーリーは、威勢よく手を挙げて意見を主張した。
「でしょーっ!?ということで、さぁさぁ書いてー!」
白いシンプルな便箋と封筒が配られ、それぞれ多少の文句が出ながらも書き始めた。
スザクの頭に一番最初に浮かんだのはユーフェミアだった。