ギアス部屋

□3.「秘密」といって笑った君
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シャーリー


君はこうなること、わかっていたのか?


叶わない願いだってことも…



「ねぇルル、ルルは何をお願いしたの?」


「…世界が平和になりますように…かな」


「ルルらしくないね?」


「そう…かな?」


「そうだよー!せっかくの七夕なのに…」


「この紙に願いを書いたって、叶うかどうかわからないだろう?」



ルルーシュは少し悲しそうに笑った。



「そんなことないよ!信じてればきっと叶うもん!」



悲しそうに笑うルルを見たくなくて、必死に言う。



「そういうシャーリーは何を願ったんだ?」



それに気づいているのか、いないのか。
優しい声で彼女に話しかけるルルーシュ。



「えっ!……」


「ん?」


「だーめ!秘密!」


「…言えないような願い事なのか?」

 
「違うけど…でもルルには秘密!」



そう言って笑うシャーリーはすごく可愛く見えた。



「ははっ…そっか。わかったよ、もう聞かないから」



口元に手を当てて笑う。ルルの小さな癖。

その姿を見て、私はいつも胸を熱くさせる。



「…うん」



顔が赤くなってるの、わかっちゃうかな?

夜だから大丈夫だよね?




ねぇルル?

私、ルルが好きだよ

本当に本当に大好きだよ

だから…



『ずっとルルの傍にいられますように』




「……シャーリー」



いつも俺のことを心配してくれて、気にかけてくれて…好きになってくれた女の子。

いつもシャーリーの明るさに、優しさに、すべてに助けられていた。

彼女の自分に関する記憶を奪った時にわかってたはずだったのに。

俺のすべてを受けとめてくれた彼女は俺の目の前で死んでいった。



「なんで俺は…本当に失してからじゃないとわからないんだ…!」



『生まれ変わっても、またルルを好きになる』



「…ありがとう、シャーリー。もし生まれ変われたら俺が絶対に幸せにする、だから…」



今はただ、また会えることを信じて




end

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