中学生

□…みたいなアルケー
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知らない天井だ
このベッドも、知らないベッドだ
部屋をぐるりと見渡しても俺の知ってるものはひとつもない
俺が今こうして身にまとっているのは見覚えのあるものだ

一体ここはどこだ?

ふと、ベッドの横に置いてあるテーブルに目をやると卓上カレンダーが置いてあり今の季節を知る

もうそんな季節か、など不意に思った
ずいぶん長い間眠っていたような気がする




「景吾、起きてたんだね」




突然、部屋のドアが開き女が入ってきた
馴れ馴れしく俺の名前を呼ぶその女に、俺は全く見覚えがない




「誰だ、お前」

「もう、またそれ?
私は蘭、九条蘭
いい加減覚えてよね?」

「九条?知らねぇな」

「昨日も、一昨日も、その前も
ずーっと会ってるんだよ?景吾が覚えてないだけ」

「何言ってやがる、わけのわからねぇ女だ」




頭が、痛ぇ
目の前の女が何か話してるが音としてしか認識できねぇ
うるせぇ、それ以上しゃべるんじゃねぇ




__________




「今日は私の誕生日なの」




お前の誕生日なんて、俺には関係のない話だ




__________




「メリークリスマス!!景吾」




クリスマスだ?お前と一緒に祝う気なんか更々ない




__________




「はいこれ、バレンタイン
ふふ、もちろん本命チョコだよ」




キレイに包装された小さな包み
1ヶ月後がホワイトデーだとか
3倍返しだとか、ふざけたことしゃべってるんじゃねぇ




__________




気づいたら俺の側にいて、どうでもいいことを話ては笑っているお前
お前は一体、俺の何なんだ?どうしていつもここにいる?馴れ馴れしく俺の名前を呼ぶんじゃねぇ
わけが、わからねぇ




.
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