中学生
□British Love
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_____だから、私が今まで好きになったことがあるのは景吾だけなんだよ
生徒会室の窓にもたれて彼女は言う
九条蘭
俺の最愛の女
『ねぇ!私のこと、覚えてる?
キングスプライマリースクールで一緒だったよね?!』
氷帝中等部の入学式のその日、式が終わってすぐに俺に声をかけてきたこの女
『あーん?知らねぇな』
俺は嘘をついた
いや、正確には半分は本当だった
スクールで一緒だった唯一の日本人だから覚えていたわけじゃない
俺の初恋だった
親の仕事の都合で短い間だけやってきた蘭に俺は一目惚れした
すぐに日本に戻ってしまい俺たちの関係はただのクラスメイトで終わった
だが、俺は忘れられなかった
俺は無理を言って中学の3年だけ日本に戻ってきた
日本にいれば何とかして探し出してまた再会できると思ったから
まさか氷帝にいるだなんて思っていなかった
まさか入学してすぐに声をかけられるなんて思っていなかった
まさかこんなに可愛く成長してるなんて思っていなかった
だから俺は嘘をついた
こんなに愛らしいやつなんて
知らねぇ
『そーだよね
私、親の仕事の都合でちょっとしかスクールに通ってなかったもん
でも、私はちゃんと覚えてるよ景吾』
彼女の口から不意に紡がれた自分の名前がこんなに甘い響きだったかと驚いた
俺と蘭が今の関係になるまで時間はかからなかった
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