妖狐

□出会いA
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このストーリーは「if」のお話
鏡花という少女が玉藻という妖狐とどのようにして出会い、どんな理由で生活を共にするようになったのか


こういう展開があったかもしれないし、こんなことは起こらなかったかもしれない、そんなお話







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その日私は全てを失った




愛する家族、大切な思い出の溢れたお家、宝物、全部が消えた




燃え盛る生まれ育った家を呆然と見ていた




みんな死んだ、全部燃えた、何も無くなった




なんで今日出かけたんだろう
なんで家にいなかったんだろう
なんでみんなと一緒に死ねなかったんだろう
なんで生きているんだろう




命、なんて体が動いて息してるだけ
「生きてる」なんて形だけ
中身はすっからかんになってしまった




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