妖狐

□杞憂
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最近の玉藻には悩みがあった
それは恋人の鏡花が妖怪にモテること




彼女を束縛しておきたくない玉藻は鏡花をできる限り自由にしている
鏡花自身も縛られることを嫌う性格だから玉藻が自由にしてくれることを嬉しく思っていた




「ただいまっ、玉藻先生♪」

「おかえりなさい、ずいぶん遅いお帰りですね」

「うん、ごめんなさい」




帰ってくるなり、ソファに座っている玉藻に飛びつく鏡花
玉藻は嫌な顔1つせずにそれを受け止める




「またあの天狗ですか?」

「ふふ、妬いてくれてるの?」




自分の抱いてるこの感情が嫉妬というものなのかと困惑する玉藻をよそに鏡花は楽しそうな顔をしている




「天狗さん、すごく熱心なんだもの
とても優しくて、無下にできないでしょ??
安心して、私が1番大事なのは玉藻先生だから」




玉藻の首に腕を回し距離を詰める
こんな人間の小娘に骨抜きにされている自分をひたすらあざわらう玉藻だった




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