小説1
□プロローグ
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そう、これはだれにでもあることだと思っていた。
どこの親だってそのうち子供に飽きるんだって
「おかあさん」
「...。」
「ねぇ、おかさっ、」
「うるさいわね!まさとがおきちゃうでしょ!」
「ご、ごめんなさい」
このころから母親と会話をしなくなった
母子家庭だった俺は母親に甘えたかった、なのに
いつだって長男の俺より弟のまさとをかわいがる
まさとが羨ましい
俺も思いっきり甘えたい
でもそんなのは夢でしかなかった
「おかあさんどこいくの?」
「すぐ帰ってくるから留守番おねがいね」
そう言って母親はまさとを連れて家と俺を残して消えた