最強の海軍は最低の男
□第一話 東の海(イーストブルー)へ
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「し、失礼します!バローネ中将!その、本部のガープ中将からのでんでん虫からの…」
「視てる(…)からわかってんだよ!さっさと寄越しやがれ!萎える前にさっさと続きがしたいんだよ!んで下がりやがれ!」
「は、はっ!」
扉から一般兵が怯えながら入ってきてなんとかでんでん虫を持ってくる。そんな一般兵にバローネはちょっとの八つ当たりをしながらでんでん虫を奪って下がらせる。バローネは少し落ち着いてからでんでん虫をでる。するとでんでん虫の顔が変わる。
「おお!やっと出たかバローネ!でるのが遅いぞバローネ!」
「うるせえぞクソジジイ!せっかくの第二ラウンドしようとしてるところにかけてきやがって。狙ってやってんのかコラッ!」
バローネが出たらでんでん虫の口からガープの声が聞こえてくる。このでんでん虫は所謂電話である。ガープは実は海軍内では英雄として有名で伝説の老兵である。そんなガープにバローネはタメ口にして悪口を言う。そんなバローネにガープは笑っている。
「わっははははは!相変わらずだなキサマは。まあそんなことはいい。イーストブルーに行くんじゃと?」
「ああ。んだよそれが」
「ならフーシャ村に行ってはくれんかの?」
「は?フーシャ村は行く気満々だぞ。なんでそんなこと」
ガープの頼みにバローネは不思議に思った。バローネはフーシャ村に行く理由があるので別に頼まなくても行く気満々なのである。
「だろうのう。実はワシの孫が海賊に成りたいなどとほざいておるのじゃ。できればそれを阻止してほしいのじゃ」
「わかったわかった。まあ、気が向いたらな」
「向いたらな、じゃないのじゃ!何としても阻止するんじゃ!よいな!」
「はいはい。んじゃ、もう終わりだ」
「おい待たんか!」
バローネはもう聞く気はないと、でんでん虫の受話器を閉じる。溜め息を吐いて部下を呼んででんでん虫を持っていって下がらせる。
「さて、待たせて悪かったなカリファ。本当は飯まで楽しむつもりだったんだが、気が変わった」
「え…?」
カリファはまさか、もうヤってもらえないのかと思った。だが、バローネはそんなカリファを見て悪い笑みを浮かべて目を細める。
「明日までぶっ通しで犯してやるぜ!きははは!腹ボテになるくらいザーメンを注いで膨らましてやるぜ!」
「あ、あぁ…♥そんなにされたら…♥壊れてしまいます…♥」
「きははは!壊すわけはねえよ!まあ、失神や失禁はするだろうな!きはははははは!!」
「ああああぁぁぁぁっ♥♥♥いっぱい犯される♥セクハラすぎるううぅぅ♥」
フーシャ村…イーストブルーの中でも田舎の村である。しかし、それは島の一部でありすぐ近くに貴族達が住まうゴア王国がある。そこにバローネの軍艦が滞在している。フーシャ村に到着したのが出発して数週間でである。本来なら一ヶ月以上かけてやっと到着する。しかし、バローネの軍艦は最新技術を搭載していてさらに操舵手が優秀なのでこれほど早く到着したのだ。
しかもその数週間の間、バローネはカリファ他部下の女達とシて楽しみながらや部下の鍛練や自主トレなどをして暇をするなどなかったのだ。
「そう…ガープさんったら。けど残念、ルフィ君ならもう昨日から海に出たわよ。海賊王になるんだって叫んでね」
「そっか。ま、それならいいや。俺にとってはあのジジイの孫なんざどうでもいいんだよな」
バローネはフーシャ村の酒場に入り、イスに座ってそこの店主マキノと楽しく会話をしていた。マキノとは数年の付き合いである。なにより、マキノのような美女を、バローネは見逃さない。
「ねえ、バローネ君。やっぱり、海賊として捕らえないといけないのかしら」
「まあそうだよな。海賊になったんなら仕方ないさ。海賊になりたいのなら仕方ないが、ルフィって奴も覚悟くらいできてるだろ」
「エース君も、なの?」
「エース?あぁ確か三年くらい前に海賊になったっていってたな。んで、今は確か…白ひげの部下になってたな」
マキノはできれば捕まえてほしくないのか見逃してほしいようだ。しかし、バローネは海軍の中将。海賊は殲滅しなければならないのだ。
「ダメなの?」
「ダメだろうな。でも、エースならまあ何とかなるかもな」
「え?どういうこと?」
「まあそんなことはどうでもいいんだよ」
バローネは立ち上がり、マキノに近寄る。マキノはバローネの顔を近くで見て頬を赤く染める。それはナニかを期待してるかのような。
「バ、バローネ君…!」
「マキノ、俺がここに居る理由はもうわかってるだろ?」
「ダ、ダメよ。まだ太陽が照ってるわ。できれば夜に…」
「大丈夫。誰も来らせないようにしといたからな。俺はもう我慢できねえんだよ」
「バローネ君…」