アーネンエルベin金女主

□見知った者 凛と弓兵
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「…………ごめんなさい。よくわからないわ」

「そ、そんな…凛がわからないなんて。私の教え方、下手くそだったかな?」

「それ言ったら俺の教え方も悪いことになっちまうぜ。おい弓兵、てめえは理解できたんだろうな」

「あぁ。理解はできたが、俄に信じがたいとしか言いようがない」

「ちょ、ちょっとアーチャー。アンタわかったの?私さっぱりなんだけど!」

「ふむ…どうやらここのトウサカリンは理解力が乏しいと見える。やはり肉体的成長をしてないと精神的にも成長しないとみえる」

「なんですってぇ!!離してアーチャー!こいつ殴れない!」

「落ち着けリン!殴ったら倍返しか殺されるのが目に見えている。ここは我慢だ!」

白野とランサーが説明をしたが、凛は全くもって理解できなかった。まだ異なる世界、または未来の世界から来たまでは理解できた。しかし、ムーンセルやウィザード、AI等についてはさっぱりわかっていない。得にハッカーという言葉にちんぷんかんぷんである。
これは酷いと白野は思った。どう見てもこの時代もそれなりに科学は進んでいるはず。詳しく聞けば録画もできないし一昔前の黒電話しか使えないときた。白野とギルガメッシュはただ憐れむしかない。

「な、なによ!いいじゃない!私は魔術師なのよ!使えなくて当然でしょ!」

「なるほど、だからか。我が知るトウサカリンはもっと思考深くそれなりであった。しかし、このトウサカリンは…フッ」

「ちょっと!今鼻で笑ったでしょ!アーチャー!こいつ射ぬいて!」

「落ち着けリン!今君は頭に血が上っている状態だ!」

「フハハハハ!!こちらのトウサカリンは玩び害があるな!善い許す!」

ギルガメッシュは凛を愉悦の対象として見いだしていた。その事に凛は店内にもかかわらず怒りを爆発させて叫ぶ。アーチャーが取り押さえてくれるが暖簾に腕押しである。

「ぐっ!この…!」

「フハハハハ!!」

「…(うずっ)」

「ん?どうした白野」

「いや、あの凛を見てると何て言うか。右手が疼くんだ。右手が、本能が囁いてるんだ。SGを解放させるんだと!」

「フ、フハハハハ!!なるほどなるほど!さすがは我がマスターよな!善い、許す!思う存分にあの小娘の恥ずかしい恥帯をさらけさせるがよい!」

「なんかよくわかんないけど身の危険を感じたわよ!アンタ、大人しそうな娘の癖になにしようとしてんのよ!」

白野はそんな凛を見て右手が疼いてきたのを感じた。この感じに見覚えがあった。それは月で相手のSG、つまり恥ずかしい部分をさらけ出し取り出すための行為。ここの凛も多分月のと同じだと踏んでいる。
平行世界だが同一人物なのだから。わかっていてもやりたくなる性。最初は嫌々だったが、段々慣れてきて今では嬉々としてやっている。

「だが、どうせ何なのかは察している。が!辱しめるなど愉悦ではないか!」

「アンタら!私をどうするつもりよ〜!!」

「英雄王、そしてそのマスターよ。リンになにかをするというのなら私もサーヴァントのアーチャーだ。マスターを守るくらいは抵抗させてもらう」

「えっと、苛めるわけじゃないよ。ただ、凛がひた隠しにしているのをさらけ出させようとしてるだけだから」

「贋作者、貴様も知りたくないか?トウサカリンの一側面を。意外な一側面がわかるかもなぁ?」

「なに?」

「なぁに、我と白野が知るかぎり三つほどの側面がある。もしかしたらそのどれかか、すべてがさらけるかもな」

アーチャーが凛を庇おうとする。だが、ギルガメッシュの巧みな言葉運びに少なからず揺らめく。アーチャー自身も凛の側面を二つほどわかっている。アレ以外にもあるというのか?と。

「今の凛だとツンデレは隠されてないかも」

「なにがツンデレよ〜!誰が!」

「貴様以外誰が居るトウサカリン。まあ貴様は隠してるようだが隠れてないがな」

「宝石やお金にも五月蝿いよね。遠坂マネージメントシステム」

「貧乏であったな。どれ、情けでいるか?」

「だぁれが貧乏だああぁぁ!!!アンタなんかに憐れみを受けるつじあいはないわ!」

「落ち着け凛!声が大きい。他の客にも迷惑がかかる」

「アンタもなんとかいいなさいよアーチャー!私のサーヴァントでしょ!」

「むぐっ…!」

白野とギルガメッシュに言いように言われて吠え叫ぶ凛。アーチャーが戒めるが聞く耳持たず。アーチャーはなんとかしてほしいと頼まれるが事実なのでなんとも言えない。

「ギル…」

「言わなくてもわかるわ。許す。貴様の愉悦、我にも見せてみろ」

「うん!」

「やめてええぇぇっ!!」
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