プロジェクトクロスゾーンSP
□第2話 ストリートファイティング
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渋谷…逢魔の妖怪だけでなく、グロテスクな怪物までいる始末。渋谷を往来して何かをしているようだ。何を目的にしてるのかは未だ不明。そんな渋谷に四人の男達がいた。
「やれやれ、いつから日本は物騒になったんだ?それとも、季節外れのハロウィンか?」
「んなわけねえだろテリー。おいリュウにケン!なんか知らねえのか?」
「どちらも見たことがある。妖怪の方は確か逢魔のだったな」
「もう一つは、BOWの化け物どもだな。逢魔の奴等はともかく、化け物どもはどこの組織のもんか」
白い胴着を着た男、リュウ。赤い胴着を着た男、ケン・マスターズ。帽子を被った男、テリー・ボガード。白い鉢巻きを巻いた男、草薙京。四人は格闘家でライバルであり、戦友である。テリーと京は知らないが、リュウとケンは知っていた。
「渋谷に化け物が住まうかよ。指定都市でこうも往来しやがって。ふざけやがって」
「雑魚ばかりだ。妖怪退治と化け物退治、二つやってやろうぜ」
「おうおう!こいつはどうなってんだ!?渋谷はなんでこうなってんだ!?」
そこに一人の男子がやってきた。見た目は学生。名は一文字バツ。彼はある目的で渋谷に来ていたのだ。
「バツ?バツじゃないか」
「ん?アンタらは確か、リュウとケン?」
「知り合いか?リュウ、ケン」
「ああ」
「バツ、なんで渋谷に来てんだ?」
「喧嘩だよ。喧嘩しに来たんだが、なんでか渋谷にこんな化け物どもがウヨウヨいやがんだよ」
「なんで指定都市の渋谷を喧嘩場所に選んだよ」
「とりあえず、雑魚しかいねえんだ。さっさと蹴散らすぜ!」
「OK!いくぜ!」
五人は逢魔の妖怪達とBOWの化け物達に向かって走る。敵も気付いて迎撃体勢に入るが、相手はリュウなど名のある格闘家達。相手が悪すぎた。
「波動拳!竜巻旋風脚!」
「昇龍拳!てやっ!」
「バーンナックル!パワーゲイザー!」
「おらっ!燃えろ!」
「でやあっ!!だああっ!!」
リュウ達は己が拳と脚で倒していく。妖怪だろうが、ウイルスの化け物だろうが容赦ない。その己が肉体で倒していく。数体ほど倒した時、奥から二人の女性が現れた。
「「…」」
「な、なに!?」
「あん?随分とぴっちりしたスーツを着たレディ達だな」
「なんかのコスプレか?」
「データ、照合確認。リュウ、ケン・マスターズ、99%の確率で一致」
「ケン!この娘達は!」
「ああ!シャドルー親衛隊の奴等だ。だけどよ、こいつらは確か…」
「ああ。前に戦って死んだはず。蘇ったのか!?」
「おいリュウ!こいつらキャミィの格好に近いが!?」
「ああ。この娘達はシャドルーの部下だ」
「シャドルーだと?」
「シャドルーの頭はお前達が倒したと言ってたが」
「どうやらまた甦ったようだ」
「となるとコイツらを指揮してんのは」
「チッ!ここに居やがったか」
そこにやって来たのはジュリ。
「やはりジュリか」
「よぉリュウにケン。それにどっかで見たことある奴等だな」
「久し振りやの眼帯の姉ちゃん。俺達の敵なんやな。昔は仲間やったのに」
「あん時も今も敵だぜ!オラ!さっさとやっちまえ!」
「了解しましたジュリ様」
「サンプリング開始」
「くるぜ!」
「やるしかなさそうだな!」
ジュリ達がやって来た反対側から龍士達がやって来る。
「渋谷にも化け物どもがいるぜ」
「逢魔はともかくあの気色の悪い生き物は?」
「あれはBOWだな。なんでご一緒なのかね」
「ねえ小吾郎!あの人達!」
「なんやまた懐かしいのに会ったな」
「小吾郎に美依か」
「懐かしいな」
「リュウ、ケン知り合いか?」
「ああ。かつてな」
「そっちの二人は?」
「いや、そっちは知らねえな」
「こっちは関西支部からの助っ人さ」
「そっちこそそっちの二人は誰ってね!」
「コイツらは戦友ってところか」
「顔見知りだと話が楽だな。で、奴等は」
「チッ!面倒なのが現れやがったか」
「あ〜!あの眼帯…!ハン・ジュリ!」
「そういやあのおっかないお姉さんは敵だったな。すっかり忘れてたよ。取り巻きの美人お二人を紹介してほしいな」
「ちょっと小吾郎?」
「ピッチリなスーツの着てんな。先輩なら興奮間違いなしだな」
「どうでもいいから。敵だな」
「ああ。敵だ」
「あの二人はシャドルー親衛隊さ」
「シャドルー?シャドルーは」
「壊滅したと聞いたが甦ったか」
「そういうことだ」
「ウゼエぜ!こうなったら!」
ジュリが合図するとBOWの化け物が増える。
「増援か。どうする?」
「んなの簡単だ。あの眼帯の姉ちゃんを倒せばお終いだ」
「決まりだな!いくぜ!」