プロジェクトクロスゾーンSP

□プロローグ1 陰陽師と鬼
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新宿







新宿の沢山のビルが建ち並ぶ交差点、本来なら沢山の人通りがごった煮するくらいなのに人気がまるでない。そこに一人の男が交差点のど真ん中に立っていた。身長は180pぐらいはある。黒がかった青髪で肩くらいの長さ。羽癖が幾つもある。眼の瞳は黒。整った顔をしている。服装は都会では似つかわしくない陰陽師が着るような服装。白と紫で、何故かジャケットを羽織っている。手には尖端に槍のような刃が付いた錫杖。

「新宿か…閉鎖指定都市として指定されているか。話には聞いていたがまだ解除されてないとはな。関西だと大阪や兵庫などで1、2ヶ所くらいしか指定されないのにこの東京だけでこれだけの数が指定都市されるとはな。それにしても、遅いなアイツは。何を油売ってるんだ?」

その男はブツブツ言いながら待ち合わせをしているようだ。そこに一人の女性が歩いてやってきた。身長は男よりも10p高い。腰まである薄い赤がったオレンジ髪をポニーテールにしてもっさりしている。スタイルはかなりよく、胸もとても大きい。服装は蒼い袴をしていて派手柄のシャツにジャケットを羽織っている。手には巨大な大剣を肩に担いでいる。なによりこの女性の特質なのは額に角が生えているのだ。

「よっ!待たせたね!」

「遅い。何してたんだ?」

「いや〜…先輩の誘いに断れなくてな」

「それは…御愁傷様だな。あの人は本当に。まあどうせお仕置きされるのがオチだな」

「だな!それにしても、関西支部の私らを呼ぶなんてよ。どうしてなんかな?龍士(りゅうお)」

「さあな乱鬼(らんき)」

男の名前は僧勇龍士(そうゆうりゅうお)。女性の名前は乱鬼。この二人はある組織、森羅の関西支部の人間である。しかし、本部から呼ばれてこの新宿にやってきたのだ。

「それにしても乱鬼、そろそろ出てきてもらいたいものだな」

「確かにな。そら!出てきな!」

乱鬼が叫ぶと叫んだ方向から何かが現れた。それは妖怪、カマイタチ。その数は数体。

「カマイタチか。残党だな」

「こんだけの数なら時間もかけずに片付けられるな」

「なら、さっさと片付けるか」

「あいよ!」

(…なぜ関西支部の俺と乱鬼をここに?気にはなるが、今はこいつらを片付けるか!)





プロローグ1
陰陽師と鬼







「さて、こんな奴等にコイツ(巌皇刀がんおうとう)を使う機会はなさそうだな」

「それは構わないが、油断すんなよ」

「おっしゃ!ぶっ飛ばしてやるぜ!」

龍士と乱鬼は数体のカマイタチに向かって突っ込む。数体のカマイタチも迎撃体勢をとる。

「呪札よ!」

「おぉりゃあっ!どりゃあっ!」

龍士はポケットから札をだして呪術で敵を攻撃する。紫の光線がカマイタチを粉砕していく。さらに乱鬼の剛力の乱舞でぶちのめしていく。裏拳や踵落とし、乱打と圧倒的怪力無双を見せ付ける。

「これで、ラスト!」

「あんだよ。こんなもんか。所詮は雑魚だな」

最後のカマイタチも槍型の錫杖、武器名は呪煌杖槍(じゅこうじょうそう)の突き上げで倒される。そこに新たな敵が現れた。それはブルームハットというマジシャンの格好をしたカラスである。

「ブルームハットか。コイツで終わりだな」

「ならよ!ちっと派手に片付けてやるか!」

「やるか」

龍士と乱鬼はブルームハットに向かって走る。

「決める!呪鎖!」

「オラオラオラァッ!!!」

「フィニッシュ!」

龍士はブルームハットの周りに煙を出して紫の鎖を出して動きを封じ込める。そこに乱鬼の拳と脚の乱舞。トドメに龍士の呪煌杖槍の突きで決めた。ブルームハットは撃破された。敵は全滅したのであった。
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