NARUTO短編集
□タイムスリップした下忍達+先生達
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「ここはどこだってばよおおおぉぉぉ〜〜〜!!!!!」
突然の森の中での叫び。そこにいるのは第七班、第八班、第十班、ガイ班と各班の先生達。ことの始まりは意外性No.1のドタバタ忍者の目立ちたがりから始まった。五代目火影の就任から一日過ぎた頃、ナルトは皆に口寄せの術を見せてやろうと演習場で集める。
「おいナルト。そんな下らないことのために俺達を集めるなよ」
「うっせー!俺の新術の御披露目をしねえと納得いかねえってばよ!」
「ナルト、アンタホントにバカよね」
ナルトのバカバカしい目立ちたがりっぷりに同期の大半は呆れ果てるしかない。リーはまだ怪我が治ってないのにまだいる。ネジやテンテンらが心配してるのにナルトにはそんなのは微塵もない。
「おいおいいいのかよ?こんな茶番に付き合わせてよ」
「まあ、いいんじゃない?たまにの息抜き程度にさ」
「だらしないぞカカシ!自分の生徒の成功を祈ることこそが青春だ!」
すぐ近くで先生達が見守っている。ただ、一つ確かなことは早く終わってほしいということだけ。一人を除いて。
「じゃっ!いくってばよ!口寄せの術!!!」
ナルトが口寄せの術を発動させた瞬間、異変が起きた。煙が立ち込めるのだが、その煙の量が異常となる。その煙はナルトどころか回りに居た者達全員を包み込んでしまう。煙が消えると、ナルト達がいなくなっていた。
「ナルト!お前!いったい何の術を発動させたんだ!?」
「俺はちゃんと口寄せの術を発動させたってばよ!俺だって分からねえってばよ!」
「このウスラトンカチが」
ナルトに批難業々、ナルトはちゃんとしたと言ってるが下忍は納得してない上に認めていない。日頃の行いであろう。
「ナルトのせいじゃないよ」
「カカシ先生!」
「どうやら何かと共鳴して何処かへ飛ばされたようだ。どちらにしても情報が足りない」
「足を動かして集めるしかないな。どうする?」
「待って。気配がするわ。こっちに近付いてきてるわ」
「みんな!警戒しとくんだ!」
ガイの叫びにみんなが警戒する。小さな地響きを鳴らしながらなにかが近付いてくる。すると、正面から熊のようなパンダのような奇妙な動物が現れた。まるで、逃げてるようだ。
「な、なんだってばよ!」
「く、熊!?いや、パンダ!?どっち!」
「この生き物の気配だけじゃない。三つ、来るわ!」
紅の言う通り、奇妙な生き物だけでなく三つの影が小さな岩場に降り立つ。背丈からナルト達下忍と同じ歳。
「もう逃がさねえってばさ!この熊パンダ!」
「ちょ、ちょっと待ってボルト!これ、どういうことなの!?」
「なに慌ててるってばさサラダ。さっさと熊パンダを伸すってばさ」
「ボルトの言う通りかな。まずはあの熊パンダを鎮めよう」
そこに現れた三人、眼鏡をかけた少女とある生き物のような目をした少年はわからないが金髪の少年にナルト達は驚いた。目の色といいその見た目、ナルトにそっくりであった。
「よっと!」
「ナイスミツキ!影分身の術!そりゃあっ!!」
「しゃーんなろーがー!!!」
ミツキと呼ばれた少年の腕が蛇のように伸びて熊パンダの身体を縛る。その隙にナルト似の少年が影分身の一体をだして、顔に蹴りを食らわす。最後に眼鏡の少女がまた顔に拳を叩き込む。熊パンダはそのまま倒れて気を失う。
「さて…ど、どういうことだってばさああぁぁ!!!」
「今ごろ気づいたんかい!」
ナルト似の少年もようやく気付いたようだ。みんなどうしたらいいのか困っている。
「な、なあサラダ。こいつってばさ、もしかして…」
「黙りなさいボルト。アタシだって困ってんだから!」
「っ!なにか来る!」
ボルトという少年とサラダという少女、そしてミツキの後ろに何者かが降り立つ。
「これは…どうなって…まさか…」
「「木の葉丸先生!」」
「木の葉丸?」
「あ〜、ちょっといいかな?その額宛からして木の葉の忍かな?」
「…六代目」
「はい?」
「あ、いや…俄に信じがたいことが起こっています。すみませんが木の葉の里までご同行をお願いします」
「どういうことだ?そもそもお前は…」
「…俺自身も困惑しています。しかし、この情況を打開するためにも我々に従ってくれませんか?このまま敵対していても、帰れなくなりますよ」
「!?ふぅ…わかったよ。君たちに従おう」