NARUTO 〜飛翔の穹〜
□七の巻 蛾蟇仙人自来也
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予選が終わり後は本選を残すのみ。
「中忍試験第三の試験本選進出を決めた皆さん。ゴホッ、一名ここにいませんがおめでとうございます」
(ここにおらんうちはサスケを含めて木の葉四名に砂三名音一名、そして穹六名全員か)
「えーでは火影様、どうぞ」
「うむ。ではこれから本選の説明を始める。以前も話したように本選は諸君の戦いを皆の前でさらすことになる。各々は各国の代表戦力としてそれぞれの力をいかんなく発揮し見せつけて欲しい。よって本選は一ヶ月後に開始される」
本選は一ヶ月後となった。これにはみなが疑問に思う。
「?ここで今からやんじゃないの?」
「これは相応の準備期間というヤツじゃ」
「どういう事だ?」
「つまりじゃ、各国の大名や忍頭に予選の終了を告げるとともに本選への召集をかけるための準備疑問に。そしてこれは、お前達受験生のための準備疑問でもある」
(このジジイ、いっつも遠回しに言いやがって)「だから、意味わかんねーじゃんよ!どういうことだ?」
「つまり、敵を知り己を知るための準備。予選で知り得た敵の情報を分析し、勝算を得るための期間。これまでの戦いは実戦らさながら。見えない敵と戦う事を想定して行われてきた」
(確かにそうだが、ナルト達穹の奴等からは何の情報が得ていねえ)
「しかし本選はそうではない。ライバルたちの目の前で総てを明かしてしまった者もおるだろう。相対的な強者と当たり、傷付きすぎた者もおるじゃろうて。公正公平を期すため、一ヶ月間は各々更に精進し励むが良い。もちろん体を休めるも良し。というわけじゃ。そろそろ解散させてやりたいところなんじゃが。その前に一つ、本選のためやっとかなきゃならん大切な事がある」
「なんだってばよ?」(早くアレを完全に使いこなさないといけないのに!)
「まぁそう焦らず。アンコの持っとる箱の中に紙が入っとるからそれを1人一枚取るのじゃ」
「私が回るから順番にね。一枚だけよ」
全員、アンコが持ってる箱から一枚紙を取る。
「よし、全員取ったな。では、その紙の数字を左から順に教えてくれ」
「13だ」
「1だってばよ」
「7」
「5」
「3」
「9っす」
「…10」
「11です」
「12」
「8」
「2」
「6」
「ということは4番は彼ですね」
「うむ。ではお前達に、本選のトーナメントを教えておく!」
「えー!?」
「そのためのくじ引きだったのか!」
「ではイビキ、組み合わせを前へ」
「ハイ」
トーナメントは以下の通り。一回戦、ナルト対ネジ。二回戦、我愛羅対サスケ。三回戦、カンクロウ対シノ。四回戦、テマリ対シカマル。五回戦、フウ対桃ツチ。六回戦、白対君麻呂。そして六回戦の勝者対ドス。
(…遠いな)
(…なんだ?本選はただのトーナメントだと?)
(つーか本選でも女とかよ)
(フー、我愛羅と違うブロックで助かったぜ)
(うちはサスケか)
(うちは桃ツチとっすか。やりずらいっすね)
(…フウと…面倒…)
(よりすぎてませんかね?はしっこ)
(…ナルトと我愛羅の対戦相手は不運だな)
(ちょうどいい)
(日向ネジか。ラッキーだってばよ。いきなりだなんて。ヒナタ、やってやるってばよ!)
「ではそれぞれ対策を練るなり休むなり自由にするがよい。これで解散とするが、何か最後に質問はあるか?」
「ちょっといいっスか?」
「うむ」
「トーナメントってことは、優勝者は一人だけって事でしょう。つーことは、中忍になれるのはたった一人だけってことっスか?」
「いや!そうではない。この本選には審査員としてわしを含め、風影や任務を依頼する諸国の大名や忍頭がみることになっておる。その審査員たちがトーナメントを通してお前達に絶対評価をつけ、中忍としての資質が十分あると判断去れた者は。例え一回戦で負けていようとも、中忍になることができる」
「ということは、ここにいる全員が中忍になれる場合もあるってことか?」
「うむ。じゃが逆に、一人も中忍になれん場合もある!トーナメントで勝ち上がるということは、自分をアピールする回数が増えるということじゃ。分かったかのォシカマルくん」
(ったく、くそめんどくせーなぁ。もう)
「では、御苦労じゃった!一月後まで解散じゃ!」
説明がようやく終わり解散となる。ナルト達穹の忍達は集まり泊まってる旅館へと向かう。
「これからどうしますか?」
「もちろん修業だってばよ。早くアレを完全にしないとな!」
「まあ普通はそうだな」
「だったら、その前に温泉でもどうっすか?試験中はシャワーばっかりだったっすから、広い湯船にゆったりと浸かりたいっす」
「…フウと同意…温泉…行きたい…」