NARUTO短編集
□タイムスリップした下忍達+先生達
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小難しい話を終えて、今必要なことはこの過去からの来訪者達をどうするかである。
「さて…これからどうするかだな。これだけの大所帯だと住まう場所も難しいよな」
「どうすっかな。帰りに記憶を消させるのは絶対だとしてもな」
「うん、ちょっといいかな?君達は住まいはどうしてるかな?もういい歳だろ?」
「あ〜…一応家族がいるけどな。俺もシカマルも」
「家族?え?つまり二人とも、結婚してるの?」
「まあな」
また絶叫なので割愛しておく。確かなのはシカマルはともかくナルトが結婚していたのが驚きである。
「なあ父ちゃん。昔の父ちゃん達ってこんなに喧しいのかってばさ」
「だから火影と呼べっていったろボルト」
「ちょっと待って!その子、ナルトに父ちゃんって言ってるよね。もしかしてこの子」
「おう。俺の子供だってばよ」
「うええぇぇ!?!?お、俺の子供ぉ!?あ、相手は誰だってばよ!もしかしてサクラちゃん!?」
「アンタとなんか絶対にあり得ないでしょ!」
「そんなわけないよな!?な!?なぁ!?」
「期待を裏切るけどサクラちゃんじゃねえってばよ」
「ガーンッ!」
まるでコントのようにわかりやすい。こうなるのではないかとナルトは予想していた。ナルト、いやここではうずまきとする。うずまきはサクラに、ナルトに言われてガックリしている。
「父ちゃん…昔の父ちゃんって…」
「言うなってばよ。まあいいや。そんなことよりどうするかだな。どうにかしばらく滞在できる場所を探さないとな」
「失礼します!」
「うわっ…こりゃあ、ヤバイな」
そんなときにまさかの新たな者達が、さすがの展開にシカマルですら顔を手で覆うほど。もうシカマルは覚悟を決めた。
「ナルト、こうなったら未来の俺達の家に住ませよう」
「おいおい、いいのかよ」
「仕方ねえよ。つうかもう俺は諦めた」
どうやら互いの未来の自分達の住まう場所に住まわせることにしたようだ。新たに現れた者達は次世代の猪鹿蝶。つまりシカマル、いの、チョウジの子供のようだ。
「失礼するわよ。アラ?先客?え?え?これ、どういうこと?」
「サクラちゃんまで来ちまったよ。シカマル、俺もう考えるのいやになるってばよ」
「俺の気持ち、わかるか?」
更なる来客が。その姿は桜色の髪をした美女。その姿に過去の者達は見たことがあった。
「なんで下忍の頃のナルトや私、私達がいるの?」
「あぁ〜…過去の俺が」
「もう言わなくてもわかるわ。ホント昔のアンタって」
「うっ…そう言われるとキツいってばよ」
「ママ。どうして?ここに?」
『『『『ママ!?!?』』』』
サラダがサクラにママと呼んだことでまたざわめく。特に過去のサクラ、春野は大興奮。
「それで、どうすることになるのよ」
「俺達のところに住まわせることになったってばよ」
「そうなると、色々と大混乱になるかもね」
「確かにな。でもなぁ…俺はな。まだ仕事こんなに残ってるし。サクラちゃんの持ってきた書類もあるもんな」
「チッ!くそ親父」
火影であるナルトや補佐のシカマルはまだまだ仕事が残ってるので帰れることはないかもしれない。
「なら俺がやろうか?」
「六代目!?」
そこに現れたのは誰もがわかるカカシである。しかし、両目がある。左目は写輪眼のはずなのに普通の目である。それより気になったのは六代目という言葉。
「おい、六代目って呼んでたよな?もしかして…」
「そ、カカシ先生は先代、六代目火影だってばよ」
「なっ!?マジかよ!カカシが火影になってたとか」
「さすがは我がライバルだな!」
「は、はは…」
「そんなことより話は聞いてたよ。俺がやってやるから君達は帰っていいよ」
「で、でもよ。カカシ先生、こんだけあるってばよ」
「大丈夫大丈夫、ここに学んで損にならない奴等がいるから」
未来のカカシが過去のカカシら先生を見る。それだけで察したようだ。
「もしかして…俺達?」
「そ。色々と話とかしてあげるから。手伝ってね」
もうほぼ矯正。過去のカカシ先生らは仕方なく手伝うことになり、ナルト達は共に帰ることになった。