NARUTO短編集
□タイムスリップした下忍達+先生達
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「ね、ねえ…なんかあの金髪のイケメン。ナルト、アンタに似てない?」
「それならアッチな髭を生やした男の人なんかシカマルにそっくり!」
「おいおい、こりゃどういうことだ?七代目?」
「俺だって知りたいってばよ。しかし、こうして見ると昔の俺ってホントに小さいな」
どちらもさすがに困惑する。しかし、七代目とその補佐はすぐに思案してどうしてこうなったか考える。その間にボルト達が七代目に近づく。
「任務完了したぜ!親父」
「ボルト!ここでは火影だってばよ」
「任務ご苦労木の葉丸上忍。で?こいつらは?」
「はあ…実は、任務中に。我々もなにがなんだかさっぱりで」
「ふむ…」
「あ〜、ちょっといいかな?二度目だけど。俺達もなにがなんだかなんで、よかったら説明がほしいなと」
「…そうっすね。どっちにしろ、互いの素性は知っとかないといけないからな」
「これは他言無用だ。ボルト達もいいな?」
「…なんで?」
「アンタバカねぇ。どうみたってただ事じゃないでしょ」
「わあってるってばさ!わかったよ」
七代目が頷くと左手をスッと上げる。何がしたいのか補佐と木の葉丸以外には分からなかったが、実は暗部が潜んでいたので人払いの合図である。
「さて、自己紹介をするってばよ。俺は七代目火影、うずまきナルトだってばよ」
『『『『………ええええええぇぇぇぇぇ〜〜〜〜!!??!!??』』』』
「んで、俺は七代目火影の補佐をしている奈良シカマルだ」
『『『『………え、ええええええぇぇぇぇぇ〜〜〜〜!!??!!??』』』』
過去から来た者達は七代目火影ナルトと補佐シカマルに仰天同地!絶叫をあげる。特に過去の本人は驚愕も二乗だ。
「おお、おお、そんなに驚かれるのかってばよ」
「ま、そうだよな。普通はありえねえんだからよ」
「ほ、本当にナルトなのかい?」
「おう!若いカカシ先生!」
「わ、若いって。俺ってばそんなに老けて…あぁ、俺は過去だから若いのか」
「お前が…シカマル」
「あぁ…驚いだろ?アスマ」
「驚くなんてもんじゃないぞ」
ようやく収まってくる。しかし、やはり子供、すぐに喧しくなる。
「なあなあ!なあなあなあなあ!俺なんだよな!?俺、火影になれたんだってば!?」
「まあな」
「やったああぁぁっ!!俺ってばちゃんと火影になれてんだってばよ!」
「うっさいナルト!というよりアンタが火影になれるなんて…未来は絶望的ね」
「ええぇぇ〜!?どういうことだってばよ!サクラちゃ〜ん!」
「シカマル、アンタなに!?めんどくさいことはしないんじゃなかったの!?なんで火影の補佐なんかしてんのよ!」
「俺が知るかよ。めんどくせー」
「ははっ…昔の俺って本当にバカなんだな」
「俺なんかホントジジ臭かったな」
過去の二人を見て、ナルトとシカマルは感慨深くなる。過去は本当に子供だったんだなと思う。
「さて、自己紹介もこれくらいにしてなんでこうなったのか経緯を聞いていいかな?」
「あ、あぁ…」
カカシら先生達が代表で説明をする。要約したらナルトの目立ちたがりが災いして口寄せしたらこうなったらしい。
「なにやってんだよお前は。お前らしいよな」
「うっせ!でもよ。俺は過去にこんなことをした記憶なんか一切ないってばよ」
「だとすると…もしそうならめんどくせーな」
「でも口寄せは時空間転移の術だ。こういうことはありえるだろ。俺のチャクラなら」
あのナルトが難しい話をしている。それだけで過去の者達はさらに驚愕。ナルトのおバカなイメージが崩れていく。
「どちらにしても、早く元の時代に帰してやらないとな」
「だな。なら暗部を使ってなんとかするってばよ」
「あ〜…お二方?二人はわかったのならこちらにも教えて頂きたいのだけど?」
「おっと、すまなかったっすね。といっても今のアンタらじゃあ理解できるかどうかだな」
シカマルが一応分かりやすく説明する。ナルトが口寄せするときに無駄にチャクラを使ったせいで未来に転移したのではないかと考察した。しかし、理解が苦しむだ。全くチンプンカンプンの者もいればなんとか理解できた者もいる。
「そんなこと、ありえるのか?」
「口寄せがそういう類いの術だからな。あり得ないことはないが、それには膨大なチャクラがいる」
「なるほど…と言いたいけどなぁ」
「こっちも理解できるとは思ってないからな」