アーネンエルベin金女主
□見知った者 凛と弓兵
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アルクェイド達は店から退出した。なので白野とギルガメッシュは特にやることなくケーキを頬張りながらコーヒーを飲む。ランサー的にはこのまま何事もなく過ぎてほしいと願うが。ランサーの幸運(ラック)はカンストのE、そんなことはあり得ない。なので…
「やっほー。お邪魔するわよ」
「失礼する」
「ゲッ!今度は嬢ちゃんといけすかねえ弓兵かよ。ボウズ達は?」
「士郎ならちょっと遅れてくるわ。そんなことよりゲッてなによゲッて」
「ふん、こちらもキサマに会うなど心底ごめんだがここのはなかなか上手いからな。それだけだ」
「ケッ!だからてめえはいけすかねえんだよ。んなことより悪いが今日は帰ってくれ。ちっと面倒事がおきてよ。ボウズ達にもそう伝えてくれ」
「なによ。急にそんなこと言って。そう言われてはいわかりましたなんて言うわけないでしょ!」
そこに入店してきた客が。遠阪凛とアーチャーである。普段なら歓迎。アーチャーは一応。だが、今回はタイミングが悪い。日を改めて来てくれとランサーは頼むが、怪しいので凛とアーチャーは拒む。ここで二人は帰っておけばよかったと後悔する。
「あれ?この声どこかで?」
「ん?先客がいる?」
「あ〜!凛だぁ!」
「え?」
白野は凛の声に聞き覚えを感じて入り口に顔を向けると凛だとわかり喜びの声をあげる。対して凛は突然の自分の名を呼ばれて困惑する。
「凛久しぶり!どうしてここに?」
「ちょっ!ちょっと!アンタ誰よ!」
「え?…あ。あ、えと…ごめんなさい」
「喧しいぞ雑種」
突然のことで戸惑い凛は警戒する。白野は凛をよく見てようやく察して謝る。そこに凛とアーチャーの耳に絶対に聴きたくない声を聴いた。なぜその声の主がここにいるのか?先回りしたのか?色々と聞きたいが聞きたくない。
「あ…ギル」
「ふん…大方赤い女、と間違えたのであろ。そこの狗のように」
「いちいち突っ掛かってきやがって!」
「「ギ、ギルガメッシュ!?」」
そこに居たのは一番会いたくない人物、ギルガメッシュである。二人は苦虫を噛み締めたような顔をする。
「そもそも白野、トウサカリンがここにいること事態がおかしい。現実ではもう少し年上のはず」
「そういえば…そうだね」
「…どこを見て言ってるのかしら?失礼ね!初対面に対して!」
「え?あ!ごめんなさい!」
「くくっ、それにしても…ここのトウサカリンもEの奴を呼ぶとはな。しかも気に入らん贋作風情とはな!」
「なぁんですってええぇぇ!!!」
「落ち着けリン。英雄王の挑発に乗るな」
ギルガメッシュはランサーを見てアーチャーを見て凛を憐れむ目で見つめる。凛は腹正しくなり怒鳴る。そんな凛をアーチャーが慰めて押さえる。
「ふぅーっ…ふぅーっ…」
「落ち着くんだリン。それよりも英雄王、なぜ貴様がここにいる。貴様がここにくるなど滅多にありえん」
「口を開くな贋作!貴様が我に話しかけるなど万死にも値する!」
「お、落ち着いてギル。私にはよくわからないけど、私に非があるんだから」
「ふん、まあいい。結局のところ、我には興味ないこと。話したければすきにするがいい」
「ありがとうギル」
ギルガメッシュはアーチャーを見たくないともとの席に座る。凛とアーチャーは全くわからなかった。怒りは感じる。英雄王だ。自分達を散々コケにする金ぴかだ。だが、なぜか白野には言うことを聞く。
「…アンタ、本当にギルガメッシュ?別人すぎるんだけど。それにその娘は?」
「あぁ。いつもの貴様ではないな。その娘の言うことは聞いているようだし」
「ハッ!貴様らに話すことなどない!どうせ僅かな間だけのこと。どうしても知りたかったらそこの狗にでも聞くがいい!」
「てめえ!また狗っていいやがったな!つうか俺が説明すんのかよ!」
「当然であろう。王が説明するなどありえんことだ。臣下かそこらの狗が説明してやるのが道理。雑種ならとくにな!」
あまりの英雄王節に誰もが呆れ果てる。しかし、みんながわかっていること。ランサーは仕方なく説明する。ランサーだけではと思い、白野も協力する。