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□あいうえお作文
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「環くん!あいうえお作文しようよ!」
私が唐突に提案すると王様プリンの最後の一口を頬張りながら彼はこちらを向いた。
「…んぐ。…あいうえお、作文?」
「そう!あいうえお作文!四葉環であいうえお作文するのよ!」
「良いけど…なんでそんな突然?」
「つべこべ言わずごー!」
特に理由はなかった。強いて言えば王様プリンに夢中になっていた彼に構って欲しかっただけである。
「いくよー!四葉環のよー!!」
「んー、えーっと、よく笑う」
「良いねー!そんな感じよ!」
思ってたよりもちゃんと環くんはあいうえお作文に乗ってくれて嬉しい気持ちを置いて次に進んだ。
「四葉環のつー!」
「つい目で追う」
「四葉環のばー!」
「ばかっぽい仕草」
「四葉環のたー!」
「たくさん」
「四葉環のまー!」
「毎日」
「四葉環のきー!…って」
いつの間にか環くんは鼻が触れそうな距離に詰め寄ってきていた。
ち、近い…
「きーだよ、環くん…」
「うん、知ってる」
「ち、近いよ環くん…」
「そうだな」


すると環くんは距離を縮めて私の耳に手を添えて、そっと優しいキスをした。

「キスしたい」

「もうした…」

「たくさん、毎日、毎時間、キスしたい」





環くんとのあいうえお作文は少し刺激が強いみたいです…

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