★BOOK2
□第2話
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『…鏡…みたいだな』
「はい?」
『逆さまなんだ。このアクマ…』
ティムが見せたアレンとアクマの戦闘の映像の中
このアクマの能力なのか、アレンの姿に化けている場面があった
「見てみろ。奴がモヤシに化けた時の姿…。服とか武器とか…。左右逆になってる」
「モヤシ?」
神)「あいつのことだ」
『それはいいから。…よく見てみろ。切られたアクマの偽者も、左右逆…』
「しかも、偽者(コレ)は中身はカラで、360度外見だけのもの」
『こいつの能力は、ただ単に「化ける」能力じゃないな…』
「あぁ。何かで対象物を写し取ってる…と言うべきか」
『ついでに言えば、写し取ったものを装備する事で、その能力を自分のものに出来るみたいだな。アレンの左腕を変形させて攻撃してるし』
「やっかいなモン取られやがって、あいつ…」
『(万が一、トマに化けられたら手の打ちようがないな…)』
大きく舌打ちをして、あからさまに嫌そうな顔をした神田の後ろで、しゅんと肩を落とすトマとそんなトマに黙って視線をやるマオ
「ウォーカー殿を探すべきでございました。もし、ウォーカー殿が生きてても、現れた時、本物かどうかわからないです」
「それは大丈夫だろ。左右逆になってんだから、すぐわかる。もし、そんな姿でノコノコ現れたら、よほどのバカだな」
『(…相手はレベル2…その程度の事は、考えてるだろう。気は抜けない…ララ達の事も含めて違和感だらけだ…)なぁ、ユウ。あの2人、ちゃんといるか?』
「あ?そこに居んだ…ろ…」
ティムの映像に集中していて、ララ達の事を放っていた為、ふと思い立ったマオが神田に聞くと、神田とトマが2人が居た位置に向かった途端、声をあげる
「!!ふたりがいない!!」
『はぁ!?』
「に゙っ、逃げやがった!!!くそ、あいつらどこに…っ」
『あの2人がアクマに見つかる前に、早く見つけねぇと…!!』
「!!神田殿、竜宮殿、後ろ…」
ララとグゾルが居なくなった事に焦るマオと神田に、トマが後ろから現れた人物の存在を知らせる
そこには………
その頃、当のララとグゾルはマオ達から離れ、地下の遺跡に向かう途中、地盤の脆くなっていた場所から滑り落ちてしまった