★BOOK2

□第2話
6ページ/14ページ

先程、レベル2とアレンの戦闘があった場所から、少し離れたところでララが口を開いた


「この町には、強い日差しから逃れるための地下住居があるの。迷路みたいに入り組んでて、知らずに入ると迷うけれど、出口のひとつに谷を抜けて海岸線に出られるのがある。あのアクマという化け物は空を飛ぶ…地下に隠れた方がいいよ」

『(…この子、よく知ってるな…)…ユウ、だいぶ距離は取った。一度降りて、これからどうするか決めよう』

「そうだな」


ララの話を聞き、マオ達は、これからどうするか決める為地上に降りるとタイミング良く神田の無線ゴーレムに連絡が入った


「トマか。そっちはどうなった」

《別の廃屋から伺っておりましたが、先ほど激しい衝撃があってウォーカー殿の安否は不明です》

『あの馬鹿…!無茶すんなっつったのに…!』

「落ち着け。お前、自分で「やる時はやる奴だ」って俺に言ったんだろ。それとも、そんなに取り乱すのは弟弟子が信用出来ねぇからか?」

『!…そうだったな。…あのクロスの下に居たあいつが、そう簡単にくたばる訳ない』

《あ、今、アクマだけ屋内から出てきました。ゴーレムを襲っています》


トマの報告を聞き1度は取り乱したマオだったが、神田の言葉に落ち着きを取り戻すと、改めて神田に声を掛ける


『ユウ…トマに、ティムを連れて此方に戻るよう言ってくれないか?アレンの消息が解らない今、頼れるのはティムだけだ。あの子には、ハクと同じ映像記録機能がある。あいつ(アクマ)の能力を録ってるかもしれない』

「わかった。…トマ、俺のゴーレムを案内役に向かわせる。ティムだけ連れてこっちへ来い。長居は危険だ。今は、ティムキャンピーの特殊機能が必要だ」

《はい》


トマに指示を出し、マオと神田はララ達に向き直る


『で、どうする?地下に入るか?』

「あぁ。道は知ってるんだろうな?」

「知って…いる」

「グゾル…」


今まで黙っていたグゾルが初めて口を聞き、ララは心配そうに彼に寄り添う


「私は…ここに五百年いる。知らぬ道は無い」


そう言って深く被っていた帽子を取り、フードの下の顔を2人に見せる


『「!!」』

「くく…醜いだろう…」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ