戦う!セバスチャン

□好き
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こんな考え迷惑にしかならないだろうに、なかなか前ほど割り切った考え方が出来なくて。
俺を好きになって欲しい、だなんて気持ちを押し付けるのは昔俺に迫ってきたマダム達と同じようなものだ。
「…どうしたらいいんだろうなあ。」

はあっと深くため息をついて空を見上げると、陽はだいぶ傾いている。
そろそろ戻ってディナーの準備をしないと間に合わないな…。
無意識にそんな事を考えてる自分に、笑ってしまう。
結局何の答えも出ないまま俺はデーデマン家に戻るのだった。


「随分とゆっくりだったな。」
厨房にはご機嫌斜めな表情のハニーが待ちかまえていて。
まさかいるとは思ってもみなかった俺はかなり驚いてしまった。
その隙に、逃げないようにがしっとハニーに腕を掴まれ近くの椅子に座らされる。

「えーと、ハニー?」
目の前にいるハニーをそっと見上げる。
もしかして、ずっと俺が戻ってくるのを待っていてくれたのだろうか?
うかがい知る事は出来なかったけれど、きちんと話を聞こうと思った。
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