戦う!セバスチャン

□こんなにも
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そんな顔が見たかったんじゃない。

…温かくて優しいあの笑顔をもう僕には向けてはくれないのだろうか?

そう思ったら力が抜けて、デイビッド君は腕を振りほどいて走り去っていった。
その後ろ姿を見て僕はやっと、気付いた。

この、感情の正体。
体を突き抜ける痛み。

「…辛い、なあ。」
痛い。
胸が締め付けられる。

ああ、恋慕とは…こんなにも。


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