戦う!セバスチャン

□一万打企画
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「こんな天気じゃ、お向かいサンの屋敷までも行きたくないぞう。」
「それなら僕が君の部屋まで行くよ?」
迷いもなくそう言い切ってくれるのが何だか嬉しかった。
でもお向かいサンなら吹雪の中でも顔色変えずに歩いてそうだな。
ふとそんな事を考えて顔がにやけた。
「…ああ、やっぱりそれは止めよう。」
けれどお向かいサンの一言に呼吸が止まる。
驚いてお向かいサンを見ると、俺の行動にクスリと笑って。

「今日はずっと、君の傍にいることにするよ。」

たった一言で、俺をこんなにも喜ばせるのだ。
…世間の皆には悪いけれど、俺は単純だから。
…吹雪だろうと外は雪。
そして隣には今日を共に過ごしたい人がいる。

俺の望みは、叶ったのだから。


END



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