戦う!セバスチャン

□一万打企画
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「確かにホワイトクリスマスだけどなあ、お向かいサン。」
今日は12月24日。
以前俺が冗談混じりにイヴに雪が降れば良い、と言ったところお向かいサンはお安い御用だと微笑んだ。
結果が、これ。
「…これはちょっとやり過ぎじゃないか?」

「そうは言うけど加減が難しくてねえ。」
厨房の窓から外を眺めて、お向かいサンはのんびりと呟いた。
今現在、天気は雪。
普通なら俺の望みを叶えてくれたのだと感謝するところなのだが。
雪は雪でも吹雪だったりする。
しかも強い横殴りの吹雪で向かいの屋敷さえ見えない。

「これ、夜までには止むのかな…。」
不安になって呟く。
「止まなければ問題でもあるのかい?」
意外そうに尋ねてくるお向かいサンの口振りからすると、夜までこの調子なのだろう。
…俺、に問題はないけれど。
今日を楽しみにしていた世間様に何だか申し訳ない気分になる。
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