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□お題(略)
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みんなの前ではちょっと冷たく接するハニーも、二人だけになれば優しくなる。
これはきっと俺だけが知っている事実。
「大丈夫か?」
ハニー自らが俺の仕事をどかんと増やしたわけだが、ハニーはよくこうしてコック以外の仕事をこなしているとやってきて声をかけてくれる。
「ハニーの仕事より全然少ないからな!」
ちゃんと給料もあげてくれてるし、せっかくの特技だから使えるところで使わなきゃ。
それに目が回るほど忙しいってわけでもないし。
笑顔を向けると、ハニーはしゃがんで作業していた俺の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。
表情はいつもと変わらなかったけど、俺を見下ろす瞳が優しいことに気づく。
俺しか知らない、そんな一面を見られるから全く苦になんかならないんだ。
優しさの欠片
何か改めて、自分の雑食さに気づいた今日このごろ。