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□バレンタイン
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■デビB

「デイビッドさん、チョコの作り方教えて下さい!」
オレは意を決してそう言ったのだけど。
「お。B君張り切ってるなあ。」
「ええ、渡したい人がいるので。」
「ハニーか?それともお向かいサン?」
…どうして選択肢に自分を入れないかなこの人は。
そんな風に言われたら全くオレなんて相手にされていないってことみたいじゃないか。
「ま、誰にやっても感激されるくらいのチョコを作ろうな!」
と、デイビッドさんが笑顔を向けるから。
ここで挫けてる場合じゃないだろオレ。
「よろしくお願いします。」
本当に感激されるくらいのチョコを作って、オレの気持ちを伝えてやる。

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「チョコの作り方教えて下さい!」
真剣な表情でB君がやってきた。
誰のために手作りするんだろうと気になった。
「ハニーか?それともお向かいサン?」
もしくは俺だったり?
なんて、冗談でも聞けない情けない自分がいる。
さらりと否定でもされたら立ち直れそうにないしなあ。
だからB君が誰のためと名言しなかったことがちょっとだけ救いだ。
「誰にやっても感激されるくらいのチョコを作ろうな!」
俺は、せめてB君の力になれるように精一杯協力してやろう。



デイビッドが完全に偽物ですみません。
ていうかそもそもフラン○フルトなのにバレンタインにチョコかよっていう。
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