story

□動き出す
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その隙にリーバーはアレンを救出しに向かい、他の面々はぶっ壊せと歌っている。


リナリーも、もう一撃食らわそうとした所に、コムイが必死に止めに入る。



「コムリンは悪くない!悪いのはコーヒーだよ!!」


ここまできてまだコムリンを庇うか、コムイ。


皆そんな眼差しでコムイを見ていた。





『…ふぅん?女の寝込みを襲うのは悪くないっていうのね、コムイさん?』


「…ひぃっ!…玲子ちゃんッ!!」



気配を殺してコムイの背後を取った玲子。


コムイの首筋にはイノセンスで出来たあの剣が当てられていた。



「玲子!無事だったか!」


『平気だよ、リーバー班長。
ありがと』



玲子はリーバーに向けてニコリと微笑むと、リーバーは少し頬を染めた。



『さて、コムイさん?』


玲子は首筋に剣を当てたまま殺気を立てている。


直にその殺気を受けているコムイには震えものだ。



『…よくもアレンに酷い事を』

「…ぇ?僕ですか…?」



いきなり自分の事を呼ばれて驚くアレン。


「待って玲子ちゃん!これには訳が…!!」

『怪我人の寝込みを襲う輩の話しなんぞ聞かん』


「………ハイ


玲子はイノセンスを解き、クナイをコムイの首筋から離した。


コムイはなんだかんだといって、許してもらえたのかと一安心。



だが、


『やっていいよリナリー』

「…え?」

「分かったわ」

「えぇ!?」

『さようならコムイさん。愛しの妹から罰を受けるといい』



玲子は黒い笑みでそう言った。


『自分の罪を悔いることだね。…フフ』

「兄さん…ちょっと反省してきて」



リナリーの一撃でコムイもといコムリンは下へ下へと墜ちて行った。



「なんだかなもう…」



誰かがそんな事を呟いていた。


恐らく誰もがそう思っていたに違いない。







トンテンカン

トンテンカン



教団内に規則的に響く音。


教団内にいる人は総動員で、コムリン騒動の修復作業をしていた。


『…よいっしょ!』


玲子は教団の修復作業を手伝っていた。







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