story
□未完成な私
1ページ/10ページ
アクマが移動するたび、その姿を追っている神田。
今はスイスからオーストリア、ハンガリー、、ルーマニア、ブルガリアと移っている。
アクマがこのように大移動するのはおかしく、その先に何かあるのではないかと神田はそう踏んだのだ。
「1体だけなら何とかなるんだがな…」
生憎、アクマは多数目撃されており、レベル2がいる可能性もあるらしい。
レベル1のアクマを従えて大移動するアクマ達。
彼等は一体何が目的で移動しているのだろうか。
神田はアクマを追って、ついにギリシャまで来てしまっていた。
「確か情報ではこの辺りでアクマが目撃されてたな」
神田は街の人々に聞き込みを開始した。
「なぁ〜じじぃ、オレらどこまで行くんさぁ?」
「やかましい小僧が。無駄口叩かずちゃっちゃと歩け」
「歩いてるさ。ちゃんとみろよな、このパンダじじ…」
「誰がパンだかー!!」
ラビが言い終わる前にブックマンは跳び蹴りを食らわした。
その蹴りはラビの頬にヒットし、見事に宙を回転して吹っ飛んで行った。
ラビとブックマンはシリアでの任務が終わり、帰還途中にアクマの噂を聞き付け、トルコに向かっていた。
「ってーなじじぃ!!何すん…ッ!?」
「漸く気付きおったか馬鹿弟子」
ラビとブックマンはただならぬ気配を感じ取っていた。
「三体…いや、五体か…?」
「どちらにせよ気配を隠せんような奴だ」
「んじゃ、さっさと終わらすか」
ラビはイノセンスを取り、発動させる。
「ってじじぃ!何呑気に茶ぁ飲んでんだ!!」
ブックマンばどこから取り出しのか、湯気の立つお茶を啜っていた。
「レベル1くらい一人で倒せんのか、この貧弱め」
「こんのくそじじぃぃいいぃぃっ!!見てろよ!?」
ラビは等身大ほどにに大きくしたイノセンスを構え、攻撃に入る。
.