story

□未完成な私
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「まとめてやっちゃる!第二開放"火判"!」



イノセンスの槌を地面に叩き付けると、「火」という文字が浮かび上がり、アクマを炎で包んだ。



予告通り一撃でやってやったぜ、と言わんばかりにラビはブックマンに振り返る。


だがブックマンは軽く鼻で笑いラビに言う。



「第二開放せねば破壊できんとは、情けない…」


小ばかにラビをおちょくるブックマン。


その態度に頭の血管がぷっつりいってしまうのはラビの定め。



「てめーじじぃ!人にやらせておいてなんさその態度!!労いの言葉とかねぇんさ!?」


「だーれが貴様なんぞに労うか!そういうのは一人前になってから言え!!」


「何だと―――!?!」



人通りの少ない少ない道路の真ん中で二人は盛大に叫び交わす。


噛み付くように言い争いをしていたラビだったが、ふと視線をブックマンからずらすと一瞬にしてその表情は固まった。



「―…じじぃ」



ブックマンはラビの表情、後ろから感じる気配を感じ取った。



「1体だけ残すとは、この未熟者め」


「悪ィ…」



ブックマンの背後には1体だけアクマが残っていた。


ブックマンとラビは一瞬でそのアクマとの間合いをつくり、イノセンスを構える。



「「…?」」



ラビ達は攻撃体制に入ってはいるものの、アクマが攻撃してくる気配が全くない。


攻撃をするどころか、ラビ達に背を向け離れて行く。



〔…こっ…チ……あル…〕


「!?」


「…ある?」



アクマはラビ達からある程度離れると、こちらを振り返り、誘うようにまた進み出す。


その行動の繰り返しであった。



「…じじぃ、どうする?ありゃ絶対俺達を誘ってるさ」


「うむ。だがそうさせるような物がこの先にあるのかも知れん」


「イノセンスがアルかも知れねぇしな」



ラビはブックマンの言う事を聞き、アクマに着いていった。










「室長!大変です!!」


「え〜、今僕の方が大変なんだけど〜」



大量の書類に囲まれながら判を押しているコムイ。



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