story
□空を眺めて、何を思う
3ページ/6ページ
あれから数カ月経つ今、未だに玲子は見つけられていない。
目撃情報すら入って来なかった。
リナリーはあれからというもの、ふさぎ込んで、誰とも話そうとしなくなった。
エクソシストとして神田とラビは世界を回るものの、やはり玲子は見つからなかった。
くそっ…。
長期任務で出ている神田は六幻を片手に調査を続けていた。
アクマは、いない。
事前の調査書にっアクマはいるかどうかは記されていなかった。
一度たまたま見つけたアクマも、追っているうちに神田に見つからない所に姿をくらました。
それ以来アクマの姿は見ていない。
任務にアクマは付き物と思っていた神田にとって、今の状態は薄気味悪いものこの上なかった。
何でアクマがいねぇんだ…。
イノセンスがあると疑われている所にアクマの一匹もいやしねぇ。
一体何なんだ。
調査をすればするほど薄気味悪い。
あっちで目撃しただの、こっちで目撃しただの。
神田がアクマを追って行くと必ず反対方向から目撃されている。
まるで、エクソシストを避けているかのように。
くそったれ。
こんな馬鹿馬鹿しい追い掛けっこをしてる暇があるなら玲子を探しに行きたいくらいだ。
玲子が生きてるかどうか分からない?
だから諦めろってか?
ふざけんな。
誰が諦めるか。
死体が出てねぇって事は生きてる可能性の方が高いって事じゃねぇか。
仲間でも見捨てるとか言ってる俺が必死になって探してんだ。
てめぇらも探しやがれ。
.