story
□月日始まる刻 前編
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「はーい!僕はここの室長コムイ・リーです!!」
「うわっ…V」
ブックマンとラビはコムイのテンションに引き気味だった。
「いやー、適合者が二人も見つかるなんてねー」
アハハと笑うコムイに二人とも呆れた。
「(あんなので何で室長なんさ!?)」
「(知るか、つか顔近ぇわボケ)」
こそこそと話す二人に、コムイは不敵な笑みを漏らして言った。
「二人共そんなに驚かないでよー。これから二人にヘブ君の所に行ってもらうよ」
「ヘブ…?」
「(…蛇の間違いじゃね?)」
「さ、行った行った♪」
半ば強制的に連れて行かれる二人。
これより、ブックマンとラビはコムイの悪戯によって、何の言づてもなくヘブラスカの所へと連れて行かれ、あの気持ち悪い感触を味わう事になる。
「いやー、二人共なかなか高いシンクロ率で良かった良かった♪」
ご機嫌に言うコムイに対し、後ろ二人はげっそりしている。
「…もー、やだ。あれは…勘弁………」
げっそりしながらラビはぼやく。
ブックマンはもうそれから回復したのか、コムイに話し掛けていた。
「ふむ、室長。我らの事だが…」
「分かってます。その事についてこの後お話したいと思ってます」
「うむ」
コムイとブックマンは何やら難しい話を始めるようだ。
取り敢えず、お邪魔になるようなのでラビは一応コムイに聞いてみた。
「俺はどうすりゃいいさ?」
「んー、詳しいことはブックマンと話しておくから、細かい事は彼から聞いて?君は少し外に行ってみるといいよ」
「分かったさー」
ブックマンと教団という関係について話をするのか、ラビは室長室の外へ出された。
「…外、か。」
コムイの言う外とは何処の事だろう。
「この中にいてもつまんねぇしな…」
外って、教団外でも良いのだろうか。
「ま、いっか♪」
自己判断でラビは教団外へと(勝手に)出て行った。
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